環境放射能除染学会は福島原発事故に伴う除染土壌の中間貯蔵後の県外最終処分方法などについて、検討案を複数、国などに情報提供する方針ですが、まとめる時期は未定ということです。
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除染土壌の最終処分法など検討案情報提供へ 環境放射能学会
福島民報 2019/07/11
環境放射能除染学会は東京電力福島第一原発事故に伴う除染土壌の中間貯蔵後の県外最終処分方法などについて、専門的知見に基づく検討案を国などに情報提供する。郡山市のけんしん郡山文化センターで十日に始まった第八回環境放射能除染研究発表会で方針を示した。
同学会は昨年度から研究会を設け、法制化されている除染廃棄物の県外最終処分のあり方について独自に議論している。検討案は複数提供する方針だが、まとめる時期は未定という。
総合討論では、現時点での検討内容の事例が示された。土壌については、放射性セシウムを高濃度に圧縮して量を減らした場合と低濃度のままの土壌を管理する場合の案を取り上げた。管理のしやすさ、管理面積、被ばくへの不安などの面で利点と課題、一カ所で管理する場合と全国で分散して管理する場合の課題も説明した。
討論の司会を務めた国立環境研究所の大迫政浩資源循環・廃棄物研究センター長は「技術や経済、環境、社会情勢などさまざまな視点を考慮しながら、処分場所や方法を検討する必要がある」と述べた。
発表会では、企業や研究機関が除染に関する研究成果や技術を報告した。最終日の十一日はシンポジウムや研究発表などを催す。