風評被害の払拭を目指し、国会議員や省庁職員と顔の見える関係をつくりたいと、福島県産農産物を参院の売店で販売する二本松農園代表の斉藤登さんが25日夜、東京都東久留米市で講演しました。
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風評払拭 対面販売から 福島産農産物を参院に出店、二本松の斉藤さんが講演
河北新報 2019年07月28日
東京電力福島第1原発事故による風評被害の払拭(ふっしょく)を目指し、参院の売店で福島県産農産物を販売する二本松農園代表の斉藤登さん(60)=福島県二本松市=が25日夜、東京都東久留米市で講演した。農産物への需要を高めるため、消費者との対面販売で安全性を伝える大切さを訴えた。
「国会で福島の農産物を売る」と題して話した斉藤さんは、「原発事故以降、福島の農産物は小売店の棚で見掛けにくくなり、外食産業などの業務用に回る傾向が固定化している」と現状を説明した。
「流通業者に福島産を避ける動きが残る一方で、買いたいという消費者の声も多く寄せられる」との側面も指摘。「福島産が家庭の食卓に戻る一助となるよう、参院での販売で国会議員や省庁職員と顔の見える関係をつくりたい」と強調した。
講演会は、東久留米市福島県人会などが主催。都内に住む県出身者や原発事故避難者ら約30人が聞き入った。
二本松農園は4月15日に参院1階の売店に「里山ガーデンファーム国会議事堂店」を開業。斉藤さんが理事長を務めるNPO法人「がんばろう福島、農業者等の会」に参加する54農家の野菜や果物、加工品を販売する。期間は6月までの予定だったが、9月20日まで延長が決まった。