原発事故で東電に30億賠償請求 福島・大熊町の工場操業できず
共同通信 2019/7/29
東京電力福島第1原発事故で福島県大熊町の工場が操業できなくなったとして、東京の農薬メーカー「アグロカネショウ」は29日、東電に30億8千万円の損害賠償を求め東京地裁に提訴した。
アグロ社は事故後の約1カ月間の損害賠償を求めて2012年に提訴し、約3400万円の賠償を命じる判決が今年1月に確定した。今回は11年4月以降分の賠償を請求。東電は事業再開によって得られた利益を損害から差し引く姿勢を示している。
記者会見した櫛引博敬社長は「復旧に向けて努力するほど賠償額が減るのはおかしい」と話した。東電は「請求内容や主張を確認して対応する」としている。