<福島第1原発事故>
今秋にも原発構内を巡る住民向けツアー 資源エネ庁など企画
河北新報 2019年07月02日
東京電力福島第1原発の廃炉の進展状況などを話し合う「廃炉・汚染水対策福島評議会」が1日、福島県いわき市であり、資源エネルギー庁の担当者が、原発構内を巡る一般住民向けツアーを今秋に企画していることを説明した。
ツアーは東電と共催で本年度中に数回実施する。募集人数は未定だが、地元住民の参加を想定。廃炉作業が進む構内を実際に見てもらい、福島県富岡町にある廃炉資料館の見学や参加者の座談会も予定している。
第1原発は核セキュリティー対策などの課題もあって一般住民が入構しづらい状況にあった。同庁の担当者は会議後の取材に「実際に構内を見ることで分かる部分があるはずだ。良い部分、悪い部分を含め自身の目で確認してほしい」と話した。
会議では1、2号機共通排気筒(高さ120メートル)の上半分の解体工事が、クレーンの構造の確認不足で延期されている問題も話題になった。参加した首長らからは「初歩的なミス。万全の対策を講じてほしい」などの注文が相次いだ。