福島第一原発1号機 内部調査の準備作業 来月にも再開する考え
NHK NEWS WEB 2019年6月27日
メルトダウンを起こした福島第一原子力発電所1号機について、東京電力は原子炉がおさめられた格納容器の内部を調べるための準備作業を、早ければ来月中に再開する考えを明らかにしました。
東京電力はメルトダウンを起こした福島第一原発の3つの原子炉のうち1号機について、溶け落ちた核燃料の取り出しに向け、原子炉がおさめられた格納容器内部の調査をロボットを使って、ことし9月までに開始する予定です。
しかし、今月、ロボットを入れるための穴を格納容器の金属製の扉にあけていたところ、格納容器につながる配管の一部で放射性物質の濃度が上昇し、作業を中断しました。
東京電力によりますと、配管の出口近くのモニターの値に変化はなく外部への影響はないとしています。
原因について東京電力は27日、格納容器の内側にたまっていた放射性物質が作業の影響で舞い上がった可能性があるとし、工事の進め方を見直したうえで、早ければ来月中に扉に穴をあける作業を再開する考えを明らかにしました。
そのうえで、内部調査の開始時期については今後の作業の進捗(しんちょく)などを精査したうえで、変更が必要かどうか見極めたいとしています。
2号機と3号機では、これまでの格納容器内部の調査で、溶け落ちた核燃料によるとみられる堆積物がすでに確認されています。