2007年に最大震度6強を観測した新潟県中越沖地震の発生から12年となった16日、柏崎市で避難訓練が行われました。
同地震では、柏崎市を中心に新潟県で15人が死亡し、長野、富山を含む3県で計2300余人が重軽傷を負いました。
柏崎刈羽原発では、3号機タービン建屋1階で最大2058ガルという日本原発史上最大の加速度を記録し、所内の変圧器で火災が発生、微量の放射性物質を含む水が海に流出しました。
共同通信と新潟日報の記事を紹介します。
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新潟・柏崎で避難訓練 中越沖地震12年
共同通信 2019/7/16
2007年に最大震度6強を観測した新潟県中越沖地震の発生から12年となった16日、多くの犠牲者が出た同県柏崎市で避難訓練が行われた。
住民らは防災無線の放送を合図に、地震の揺れから身を守るため姿勢を低くしたり、頭を守ったりする訓練に参加。1人が亡くなった北鯖石地区では、自宅の玄関に無事を知らせるタオルを掛けて安否確認の手順を確認し、高齢者をリヤカーで避難所まで搬送した。
中越沖地震では、柏崎市を中心に新潟県で15人が死亡。長野、富山を含む3県で計2346人が重軽傷を負った。東京電力柏崎刈羽原発では変圧器で火災発生、微量の放射性物質を含む水が海に流出した。
柏崎原発、再稼働見通せず 16日で中越沖地震12年
新潟日報 2019/07/15
新潟県柏崎市や刈羽村などで最大震度6強を観測し、15人が亡くなった2007年の中越沖地震から16日で12年となる。震源に近い東京電力柏崎刈羽原発は広範囲に被災し、2~4号機は12年間止まったままだ。原子力規制委員会は17年12月、6、7号機を新規制基準に適合していると判断したが、再稼働は見通せない状況が続く。
中越沖地震では2316人が重軽傷を負い、全壊1331棟を含む4万4318棟の住宅が被災した。
柏崎刈羽原発は全7基が停止状態となった。その後4基が運転を再開したが、11年3月の東電福島第1原発事故後、再び全号機が停止している。
現在は6、7号機で地震による液状化に備え、重要設備の地盤改良など安全対策工事が進められている。7号機の工事は20年12月に完了する計画だ。
柏崎市の桜井雅浩市長は6、7号機の再稼働の条件として、1~5号機の廃炉計画の提出を東電に求めている。
当初、提出期限は6月末だったが、6月18日の新潟・山形地震発生後、東電が柏崎刈羽原発に「異常あり」と誤って自治体などに連絡する問題が発生。桜井市長は改善策が提示されるまで廃炉計画を受け取らない考えを示した。
地震から12年を前に、桜井市長は、地震後のインフラ整備に関連した起債の償還がほぼ終了したことを挙げ「復旧、復興はほぼ終わった」と述べた。原発の再稼働については「廃炉計画の提出がないと、6、7号機の再稼働を認める判断も遅れる。(連絡ミスを受け)条件のハードルも上がる」とした。