2014年9月28日日曜日

廃炉研究施設が着工|搬入廃棄物175万立方メートル|柏の葉公園一部立ち入り禁止に|南相馬・勧奨地点解除へ

 福島原発の廃炉に向けた研究開発拠点楢葉遠隔技術開発センターが、26日、楢葉町の工業団地で着工しました。2016年4月からの本格運用を目指します。
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 環境省は26日、国直轄除染による汚染土壌などの保管量は、7月末現在約175万立方メートルに達したことを公表しました福島県内の除染で生じる汚染土壌などの廃棄物は約3千万立方メートルに上る見通しです
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 千葉県は26日、柏市の「県立柏の葉公園」で、国の基準値(毎時0・23マイクロシーベルト=年間2ミリシーベルト)を上回る空間放射線量が検出されたため、安全確保のため、基準値を超えた園内4カ所周辺を立ち入り禁止としました。県は今後、国のガイドラインに基づき除染作業を行う方針です
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 南相馬市の特定避難勧奨地点について、国は26日、指定142地点の被ばく線量が年間20ミリシーベルトを確実に下回るとする線量測定の結果を公表しました。近く指定解除に向けた住民説明会を開き、指定解除に踏み切る方針ということですが、こんな高レベルで解除されてもとても住めるものではありません。どうしようというのでしょうか。
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廃炉研究施設が着工 楢葉の遠隔技術開発センター
福島民友ニュース 2014年9月27日
 東京電力福島第1原発の廃炉に向けた研究開発拠点として、楢葉町の楢葉南工業団地に建設される「楢葉遠隔技術開発センター」(モックアップ施設)は26日、着工した。来年夏の一部運用、2016(平成28)年4月からの本格運用を目指して建設が本格化する。
  施設は、事故を起こした1~4号機原子炉格納容器下部の冷却水漏えい箇所の補修と止水技術の実証試験や、高線量の建屋内の調査、除染に必要な遠隔操作機器の開発と実証試験を行う。
  敷地面積は約3万6000平方メートルで研究管理棟(4階建て、延べ床面積約3660平方メートル)と、試験棟(2階建て、同約6326平方メートル)を建設する。研究管理棟には、第1原発の内部をデジタル技術で再現するシステムやロボット訓練装置を配置し、作業者がコンピューター上で操作技術を身に付ける。試験棟には実寸大の格納容器下部を配置し、止水のための実証試験などを行う。
  同日、日本原子力研究開発機構(JAEA)が現地で安全祈願祭を行った。JAEAの松浦祥次郎理事長、高木陽介経済産業副大臣、山本朋広文部科学政務官、浜田昌良復興副大臣、村田文雄副知事、松本幸英楢葉町長らがくわ入れした。
 
 
搬入廃棄物175万立方メートル 国直轄除染の仮置き場
福島民友ニュース 2014年9月27日
 環境省は26日、国が直轄で除染する東京電力福島第1原発周辺11市町村に保管している汚染土壌などの7月末現在の状況を発表した。仮置き場は搬入中を含め175カ所あり、土壌などを入れた除染袋は175万袋に達する。1袋当たりの体積は約1立方メートルで、保管量は約175万立方メートルに達する計算となる。
  搬入作業を終えた仮置き場は77カ所で3月末現在から17カ所増えた。このうち除染袋を覆う保護シートの破れなどは18件あり、いずれも修復した。放射性物質が漏れた恐れはないという。搬入作業が続いている仮置き場の数は初めて公表され、98カ所だった。
  保管の除染袋が最も多いのは、楢葉町の56万4545袋、次いで飯舘村の24万259袋。
  県内の除染で生じる汚染土壌などの廃棄物は約3千万立方メートルに上る見通し。
 
 
基準値超の放射線量 一部立ち入り禁止に 千葉県立柏の葉公園
千葉日報 2014年09月27日
 千葉県は26日、柏市の「県立柏の葉公園」で、国の基準値(毎時0・23マイクロシーベルト)を上回る空間放射線量が検出されたと発表した。県は安全確保のため、基準値を超えた園内4カ所周辺を立ち入り禁止とした。
 県公園緑地課によると、基準値を超えたのはバラ園南側とテニス場南側、北東出入り口、公園西側のフェンスのいずれも植え込み内で、地上50センチ地点で0・28~0・73マイクロシーベルト、1メートル地点で0・24~0・45マイクロシーベルトが検出された。
 県は今後、国のガイドラインに基づき除染作業を行う方針。
 
 
南相馬・勧奨地点解除へ 年間20ミリシーベルト以下確実
福島民友ニュース 2014年9月27日
 東京電力福島第1原発事故に伴う南相馬市の特定避難勧奨地点について、国は26日、指定142地点の被ばく線量が年間20ミリシーベルトを確実に下回るとする線量測定の結果を公表した。国は結果を受け、近く指定解除に向けた住民説明会を開き、指定解除に踏み切る方針。同日開かれた同市議会の全員協議会で市側に伝えた。
  国は指定地点の線量調査を行い、年間の被ばく線量が20ミリシーベルトを確実に下回れば速やかに解除するとし、伊達市と川内村で2012(平成24)年12月に指定解除した。142地点152世帯が指定を受けている南相馬市では、解除に向けた線量測定が7月に始まっていた。
  測定結果によると、11年6月の指定時に平均毎時2.4マイクロシーベルトあった空間線量(地上1メートル)は同0.4マイクロシーベルトまで減少。最高値は指定時の毎時4.7マイクロシーベルトから同1.08マイクロシーベルトまで減った。