2014年9月14日日曜日

患者死亡に1350万円|6号国道全線開通|那須塩原 放射線下がらず 

 福島原発事故の影響で、大熊町の双葉病院女性患者(当時83歳)が適切なケアを受けられず避難先で死亡したことに対して、東電が遺族約1350万円を支払うことで和解が成立しました。原発事故直後から双葉病院では水道や電気、ガスが使用できなくなり、女性患者は5日後に救出されましたが、避難先で脱水症状で亡くなりました。
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 浜通りを縦断する6号国道は、15日午前零時に双葉郡内の福島一原発近傍区域の交通規制が解除され、事故発生から約3年半ぶりに全線で一般車両の通行が可能となります。規制が解除されるのは富岡、大熊、双葉3町にまたがる延長約14キロで、これにより物流が活発化し、復興や帰還に弾みがつくと期待されます
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 栃木県の発表によると、那須塩原市内は除染後も国が目安とする0.23マイクロシーベルト(年間2ミリシーベルト)を超える数値を5カ所で計測しました。県は追加除染を検討するとしています。
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1350万円支払いで和解 東電、双葉病院患者死亡で初 千葉地裁
福島民報 2014年9月13日
 東京電力福島第一原発事故の影響で、大熊町の双葉病院に入院していた同町の女性患者=当時(83)=が適切なケアを受けられず避難先で死亡したとして、遺族が東電に約3100万円の損害賠償を求めた訴訟の和解協議は12日、千葉地裁(広谷章雄裁判長)であり、東電が約1350万円を支払うことで和解が成立した。原告を支援する原発被害救済千葉県弁護団などによると、同病院からの避難中に死亡し、遺族が東電を提訴した事例で初の和解となる。
 弁護団は同日、千葉市の千葉県弁護士会館で会見し、団長の福武公子弁護士らが和解内容を説明した。同地裁は、女性の死亡原因に原発事故が占めた割合を約75%と認定し、双方に和解案を示したという。原告側は100%、東電は50%程度と主張していた。
 和解成立を受け東電は「(和解の)詳細についてコメントを差し控える」とし、「今後も請求内容を精査し、真摯(しんし)に対応する」とコメントした。
 訴状によると、平成23年3月11日の原発事故直後から双葉病院では水道や電気、ガスが使用できなくなり、女性患者は適切なケアが受けられなくなった。5日後に救出されたが、避難先で脱水症状が原因で死亡したとしていた。
 遺族側は昨年11月に提訴。高齢などを理由に入院、療養していた女性患者について「原発事故前は生命に関わる疾患はなく、栄養状態に問題はなかった。過酷な生活で無念の死を遂げた」と主張していた。
  (後  略)
 
 
15日から一般通行可能 6号国道全線 帰還困難区域3年半ぶり規制解除
福島民報 2014年9月13日
 浜通りを縦断する6号国道は、15日午前零時に双葉郡内の東京電力福島第一原発事故による帰還困難区域の交通規制が解除され、東日本大震災と原発事故発生から約3年半ぶりに全線で一般車両の通行が可能となる。政府の原子力災害現地対策本部が12日、発表した。物流、住民の交流が活発化し、復興や帰還に弾みがつくと期待される。地元の要請を受け国が除染作業を進め、規制解除の環境を整えた。
 規制が解除されるのは富岡、大熊、双葉3町にまたがる延長約14キロで【地図】の通り。6号国道と常磐自動車道常磐富岡インターチェンジ(IC)を結ぶ富岡町の県道小野・富岡線の1・7キロ区間も通行可能となる。
 防犯のため6号国道から脇道への進入を禁止する。バリケードで入り口を封鎖するが、住民は出入りできる。被ばく防止に向け自動車のみ通行でき、オートバイや自転車、徒歩は認めない。規制解除区間での駐停車を原則禁止し、信号機は黄色点滅とする。
 県と浜通りの各市町などは復興加速に向けて、帰還困難区域内の規制解除を求めてきた。地元の要望を踏まえ、環境省は4月から8月にかけて沿線の除染作業を進め、空間放射線量の低減を図った。同省によると、今回規制が解除される約14キロ区間の除染後の平均線量は毎時3・8マイクロシーベルト。最大値は大熊町の福島第一原発付近の毎時17・3マイクロシーベルトとなっている。県道小野・富岡線は平均毎時2・3マイクロシーベルト。
 政府は震災と原発事故発生直後の平成23年4月、立ち入りが原則禁止された旧警戒区域内の6号国道の交通規制を始めた。その後、避難指示解除準備、居住制限両区域に再編された区間から順次、規制を解除してきた。除染による線量低減を受け、復興支援を目的に帰還困難区域の解除に踏み切った。
(後  略)
 
 
放射線量下がらず 那須塩原5カ所 県、追加除染も検討
東京新聞 2014年9月13日
 (栃木)県は、東京電力福島第一原発事故を受け、昨年度までに除染した県有施設七十カ所の平均空間放射線量を公表した。前回三月の調査と比べて全体的に低下傾向にあるが、国が目安とする〇・二三マイクロシーベルトか、それを超える数値を那須塩原市内の五カ所で計測。県は追加除染を検討するとしている。
 モニタリングは八月中に各地で測定した。〇・二三マイクロシーベルト以上を計測した施設は、畜産酪農研究センター(〇・二四マイクロシーベルト)、県営埼玉(さきたま)住宅(〇・二八~〇・三〇マイクロシーベルト)、余笹川赤沼せせらぎ公園(〇・二三マイクロシーベルト)、箒(ほうき)川和田山河川公園(〇・二三マイクロシーベルト)、熊川ポケットパーク(〇・二六マイクロシーベルト)。
 この五カ所とは別に、前回調査時より線量が上がった地点は二十三カ所に上った。県によると、三月調査では大雪の影響で、県北地域を中心に線量が低く出る傾向があったためとしている。
 各施設の放射線量は県のホームページで公開しており、県は引き続きモニタリングを行う。 (藤原哲也)