2014年9月12日金曜日

原発関連死 1100人超す 福島、半年で70人増

 「原発事故による犠牲者は一人もいない」とは、さる自民党女性議員(現閣僚)の言葉ですが、東電福島原発事故に伴う避難で体調が悪化し死亡した事例などを「原発関連死」と定義すると、東日本大震災から年半経過した10日で福島県内における関連死は少なくとも1018に上ることが分かりました
 原発再稼働に向けた動きが進むが、事故の被害は今もやんでいません
 
 東京新聞による調査結果を紹介します。
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原発関連死、1100人超す 福島、半年で70人増
東京新聞 2014年9月11日
 東日本大震災から十一日で三年半。東京電力福島第一原発事故に伴う避難で体調が悪化し死亡した事例などを、本紙が独自に「原発関連死」と定義し、福島県内の市町村に該当数を取材したところ、今年三月の調査から半年間で七十人増えたことが分かった。事故後の合計は少なくとも千百十八人。原発再稼働に向けた動きが進むが、事故の被害は今もやんでいない。
 
 市町村は、災害の直接の犠牲者だけでなく、その後の避難中の死亡などについても「震災関連死」と認定する。本紙は震災関連死者のうち、原発事故で避難中だった人数などを調べ、原発関連死として集計したところ、福島県の十五市町村で該当者がいた。
 
 市町村別では、浪江町が半年前から十六人増の三百三十三人、富岡町が十八人増の二百五十人、双葉町が十四人増の百十三人、大熊町が七人増の百六人で、四町はいずれも全町避難が続く。担当者によると、四町を含む原発周辺の八町村では、現在も一カ月に計二十件以上の震災関連死の申請がある。
 
 四百五十八人の震災関連死者がいた南相馬市と百二十八人のいわき市は、原発事故を理由とした死者数を把握していない。だが、担当者は「大半が原発避難者」と説明。この分を加えると原発関連死者は千七百人を超える。
 
 福島県内の震災関連死者数は千七百五十八人(十日現在)で、宮城県や岩手県を大幅に上回っており、このうち原発関連死者は少なくとも六割に上る。 (鷲野史彦)