青森市の市民団体は3日、青森県内40市町村と北海道函館市に、原子力防災に関するアンケートを行うと発表しました。一両日中に郵送し、その後各自治体を回り、個別に説明して回答への協力を求めます。同団体が県内全自治体からアンケートを取るのは初めての試みで、10月中に結果をまとめるということです。
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四国電力は3日、伊方原発の半径20キロ圏の全戸を訪ねて、原発への意見や要望を聞く「訪問対話」を、伊方町で始めました。これは伊方町と西予市三瓶町、八幡浜市で1988年に始めたもので、10月初旬まで大洲、西予両市の一部を含む約2万8000戸を訪問するということです。
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原子力防災を問う 青森の市民団体がアンケート
河北新報 2014年9月4日
青森市の市民団体「なくそう原発・核燃、あおもりネットワーク」(代表・浅石紘爾弁護士ら3人)は3日、青森県内40市町村と北海道函館市に、原子力防災に関するアンケートを行うと発表した。一両日中に郵送し、10月中に結果をまとめる。同団体が県内全自治体からアンケートを取るのは初めて。
質問は(1)県の原子力防災範囲(半径30キロ)をどの程度にするのが妥当か(2)安全協定の締結対象自治体を広げるべきかどうか(3)六ケ所村の再処理工場の操業をどう考えるか(4)青森に貯蔵された高レベル放射性廃棄物は30~50年の間に搬出するとの約束が守られると思うか-など10項目。
団体のメンバーらがアンケート郵送後に各自治体を回り、個別に説明して回答への協力を求める。集約した結果は公表するほか、原子力規制委員会や県など関係機関に伝える。北海道、岩手、秋田の3道県にも安全協定に関するアンケートを実施する予定。
同団体によると、福島第1原発事故後、立地自治体以外の市町村が原子力事業者に各種報告を求めたり、意見を述べたりすることができる協定を結ぶ例が増えており、こうした動きの広がりにつなげていきたいという。
伊方原発で住民訪問開始 四電が安全対策を説明
読売新聞 2014年9月4日
四国電力は3日、伊方原子力発電所の半径20キロ圏の全戸を訪ねて、原発への意見や要望を聞く「訪問対話」を、伊方町で始めた。四電の社員が、昨年7月に施行された原発の新規制基準に沿った安全対策について、住民に説明した。住民からは再稼働を望む声が聞かれる一方、災害時に安全に避難できるか不安視する意見なども出た。
訪問対話は、四電が伊方町と西予市三瓶町(旧西宇和郡)、八幡浜市で1988年に始めた。2011年の東京電力福島第1原発事故を受け、訪問対話のエリアを伊方原発から半径20キロ圏にまで拡大。今年も10月初旬まで大洲、西予両市の一部を含む約2万8000戸を訪問する。
この日は伊方原発の約4キロ南西の伊方町二見で、伊方原発や本店広報部の社員が、3号機に実施した地震の揺れや津波による浸水への対策、電源確保などの取り組みについて、パンフレットを示しながら説明した。話を聞いた酒店経営上田照美さん(74)は「今ある原発は利用して町の活性化につなげるべき。ただ、将来の廃炉に向けた対策も行ってほしい」と求めた。農業成本一さん(69)は「地震で道が崩れたら、避難できなくなってしまうのでは」と話していた。