2014年9月7日日曜日

[原発]国、老朽原発7基の廃炉検討要請|東海第2原発「廃炉」が44・2%

 政府は10月にも、関西や九州など4電力会社に対して、運転開始から40年前後の老朽化した原子力発電所7基についての老朽原発対応についての計画提出を求める方針です 廃炉への取り組みを促す狙いです。
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 茨城大が東海村と隣接3市の住民を対象に実施した原発に関する第5回目アンケートで、日本原電 東海第原発の再稼働について「運転停止したまま廃炉に向けて準備を」の選択肢を選んだ回答者の割合は44・2%で、前回調査(昨年月)を5・2ポイント上回りました。「廃炉」(の選択)は3年連続でトップです。広域避難計画の策定についても、「かなり難しい」は60・8%に上りました。
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老朽原発7基の廃炉検討…政府、年内判断要請へ
読売新聞 2014年9月6日
 運転開始から40年前後の老朽化した原子力発電所7基について、各電力会社が年内に廃炉に踏み切るかどうかの判断を示す見通しになった。
 政府は10月にも、関西や九州など4電力会社に対し、老朽原発の対応についての計画提出を求める方針を固めた。廃炉への取り組みを進め、できるだけ原発依存度を下げる政府の姿勢を示す狙いがある。
 
 全国の原発48基のうち、対象となるのは、関西電力美浜1、2号機(福井県)や中国電力島根1号機(島根県)、九州電力玄海1号機(佐賀県)などの7基。政府は、電力会社が廃炉にする場合の負担軽減策の具体化も進める。電力会社は廃炉にしやすい条件が整えば、前向きに検討する構えだ。
 
 原発の運転期間を原則40年とする新規制基準が昨年7月から始まる一方、一定の条件を満たせば、最長で20年延長できる特例も設けられた。原子力規制委員会は、運転延長を望む場合には来年7月までに申請するよう求めており、電力会社側はこれまで廃炉か運転延長かの検討を進めてきた。
 
 
東海第2「廃炉」442% 茨城大住民調査、昨年比5・2ポイント上回る
茨城新聞 2014年9月6日
茨城大が東海村と隣接3市の住民を対象に実施した原子力に関するアンケートで、日本原子力発電(原電)東海第2原発の再稼働について「運転停止したまま廃炉に向けて準備を」の選択肢を選んだ回答者の割合は44・2%で、前回調査(昨年7〜9月)を5・2ポイント上回ったことが、5日までに分かった。広域避難計画の策定についても、「かなり難しい」とした回答者が60・8%に上った。
 
アンケートは6〜8月に実施し、2010年から毎年行い5回目。再稼働に関する回答の中で、「廃炉」は3年連続でトップとなった。13年は40%を切ったが、今年は再び増加した。
 再稼働に関してほかには、耐震防潮対策を徹底するまで運転再開すべきではない(26・1%=前回調査比4・7ポイント減)▽再稼働は凍結して地域で白紙から議論すべき(12・3%=同1・7ポイント減)▽老朽原子炉に代わる新型炉を新設する(8・3%=同1・0ポイント増)▽なるべく早く運転再開を(5・9%=同1・4ポイント減)-の順で割合が高かった。
 原発の今後については、「原発をゼロにすべき」が5・1ポイント増の33・7%で最も多く、次いで「現状より減らすべき」30・8%(同0・2ポイント増)となり、両者を合わせた「脱原発志向派」が6割を超えた。
 
 「原子力規制委員会が安全だと判断した原発は再稼働した方がいいか」との設問では、「そう思わない」「どちらかと言えばそう思わない」が計44・9%で、「どちらかと言えばそう思う」「そう思う」の計31・6%を上回った。前回調査で両者の差はわずかだったが、今回は10ポイント以上に差が拡大し、再稼働に慎重な意見が増えた。
 
 茨城大は「原発事故がもたらした現実を思い起こしつつ、安全審査申請を行った東海第2原発の今後について、再度深く考えざるを得ない状況が形成されつつある」と指摘している。
 調査は東海村と日立市南部、那珂市、ひたちなか市の20〜64歳の選挙人名簿から計4千人を抽出し、郵送で回答を寄せてもらった。有効回収率は27・4%。
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茨城大は10月7日〜来年2月まで15回にわたり、一般にも公開して行う講座で調査結果を報告する。
 問い合わせは、茨城大(渋谷敦司教授研究室)(電)029(228)8188。 (根本樹郎)