2015年3月14日土曜日

原発会計の特例を拡大 廃炉促進のため

 経産省は、電力会社が原発の廃炉を決断しやすくするため、会計上の特例措置を拡大する省令改正を行いました
 現行の会計制度では、電力会社が廃炉を決めると、巨額の費用(=残存簿価の損失)を一括で計上する必要がありますが、それを一昨年行った原子炉格納容器などに加えて、核燃料やタービン、発電機なども10年にわたって損失を分割計上できるようにするものです。
 
 省令は国会審議を要しないもので、政府の電力会社優遇は今に始まったことではありませんが、それによって廃炉が進むのであれば結構なことです。
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原発の廃炉判断しやすく 会計の特例拡大
NHK NEWS WEB 2015年3月13日
経済産業省は、電力会社が原発の廃炉を判断しやすくするため、財務上負担となる費用の一括計上について、会計上の特例措置を拡大することになり、13日付けで関係する省令を改正しました。
現行の会計制度では、電力会社が廃炉を決めると、巨額の費用を一括で計上する必要があるため、厳しい経営が続く電力会社が、財務上負担になるとの理由から、廃炉の判断をためらう可能性が指摘されていました。
このため経済産業省は、電力会社が原発の廃炉を判断しやすくするため、会計上の特例措置を拡大することになり、関係する省令を13日付けで改正しました。
具体的には、おととしに導入した特例措置で対象となっている原子炉の格納容器などに加えて、今回の改正では、核燃料やタービン、発電機なども10年にわたって分割計上できるようになり、経営への影響を和らげることができます。
これを受けて関西電力、九州電力、中国電力、それに日本原子力発電は、運転開始からおおむね40年たつ老朽化した原発、5基の廃炉を早ければ来週にも取締役会で決定することにしています。
ただ、廃炉の表明の時期などを巡っては、早期の報告を求める経済産業省と、各電力会社や地元自治体との間で調整が続いています。
これに関連して宮沢経済産業大臣は、閣議のあとの記者会見で、「この省令改正によって原発を廃炉にするのか、運転延長するのか、事業者が判断するための環境が整うことになる。これを踏まえて廃炉にするかどうか、電力会社が早期に判断することを期待している」と述べました。