農水省は、27日、平成27年の南相馬市の旧警戒区域外の稲作について、農家が稲作を自粛した場合、東京電力の休業賠償の対象外となる「全戸生産出荷管理区域」に変更しました。
旧警戒区域内は引き続き、休業賠償の対象となります。
また旧警戒区域外の稲作自粛農家が28年から稲作を再開する場合、水田整地費用などを助成するとしています。
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自粛なら賠償対象外 南相馬旧警戒区域外の稲作
福島民報 2015年2月28日
平成27年の南相馬市の旧警戒区域外の稲作について、農林水産省は農家が稲作を自粛した場合に東京電力の休業賠償を受けられる「全量生産出荷管理区域」から、休業賠償の対象外となる「全戸生産出荷管理区域」に変更する。同省が27日、発表した。
同省によると、同市の26年産米の全量全袋検査の結果、放射性セシウムが食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超えるコメがなかったため「安全なコメが作れる環境が整った」と判断した。同市の旧警戒区域外は昨年まで、作付けを自粛した場合に10アール当たり5万7千円の休業賠償が支払われていた。旧警戒区域内は引き続き、賠償の対象となる。
同省は旧警戒区域外の稲作自粛農家が28年から稲作を再開する場合、水田整地費用などを助成する支援策を示している。
鶴蒔清一市農業委員会長は賠償打ち切り決定について「残念な結果だが、支援策は一定の評価をしたい」と述べた。市農政課は「通知が来ておらず、コメントできない」としている。