四国電力は伊方原発2号機(愛媛県)を廃炉にする方針を固めました。
国が原則40年と定める原発の運転期間まで4年しかなく、最長60年まで延長しても延長に要する安全対策費を賄って利益を上げるのは無理であると判断した模様です。
2号機の発電容量が約57万キロと小さく利益幅が小さいのが影響していると思われます。
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四国電、伊方原発2号機廃炉へ
日経新聞 2018年3月26日
四国電力は26日、伊方原子力発電所2号機(愛媛県)を廃炉にする方針を固めた。国が原則40年と定める原発の運転期間まで4年しかなく、原子力規制委員会による最長60年までの延長認可を得ても、東日本大震災後に導入された厳しい新規制基準を満たすには安全対策工事費の膨張が見込まれる。同社は採算が合わないと判断したもようだ。
四国の原発は伊方1~3号機のみ。1号機は廃炉作業中で、3号機は2016年8月に再稼働した。2号機は判断を保留し、電力需要の見通し、稼働時の運転期間、安全対策コストなどを慎重に検討。温暖化対策の観点からも活用方法を探っていた。
しかし、2号機は出力が56万6千キロワットと小さく、月35億円程度の収支改善に寄与する3号機(89万キロワット)ほどの効果は期待できない。11年3月の東日本大震災後、想定される最大の揺れである基準地震動が570ガルから650ガルに引き上げられており、電源確保の対策などコスト膨張は確実。稼働によってそれを上回る収益シナリオは描けなかったとみられる。
3号機は定期検査中だった17年12月、広島高裁が運転差し止めを命じる仮処分を出したため、現在は停止が続いている。