原発事故初めて福島県産の鮮魚がタイに輸出されましたが、それを取り扱ったバンコクの日本料理店11店は、現地の市民団体の抗議を受けてその提供を中止しました。提供再開の見通しは立たず、3月中に約1トンを輸出する計画は挫折しました。
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福島第1原発事故 福島産魚介の提供中止
タイの料理店、抗議拡散で自粛
毎日新聞 2018年3月13日
福島県は12日、タイ・バンコクの日本料理店11店が同県相馬市沖で取れたヒラメやカレイ、タコの提供を中止したと発表した。タイは福島産品の輸入を規制していないが、現地の市民団体が抗議し、インターネット経由で拡散したため、各店が中傷や客足減を懸念し決めた。東京電力福島第1原発事故後初の県産鮮魚の輸出だったが、提供再開の見通しが立っていない。
県によると、2月28日から143キロがタイへ輸出され、今月2日から11店共催のイベントで約50キロが消費された。3月中に約1トンを輸出する計画だった。現地の消費者団体などが、タイ保健省に「危険な魚を食べさせるな」などと抗議。同省は「厳密に検査しており安全」と表明している。県の放射性セシウム調査では2015年度以降、県産海産物全てで国の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を下回った。【尾崎修二】