2018年4月2日月曜日

玄海原発3号機事故 配管に直径1cmの穴

 九電は1日、玄海原発3号機での蒸気漏れトラブルは、復水用脱気器周りの配管の1か所に直径約1センチの穴が開いていたためと発表しました。
 九電は例によって配管のサイズや材質明らかにしていないということですが、原子炉出口の蒸気発生器と発電タービン間を循環するラインに用いる配管なので、ステンレス系であることは明らかです。それが何故腐食したのか。
 普通、蒸気ラインからの漏れと言えば「針の孔」ほどの腐食を想定するものですが、何と1センチもの穴とは想像を絶します。
 保温カバーの下でのこととはいえ、これ程の欠陥を見つけられずに稼働に到ったというのは大問題です。配管のリーク試験等をしなかったのでしょうか。

 何故か九電は原子炉の臨界を維持したまま装置の点検を行っているということですが、大事故に至らなかったのを僥倖として、徹底的な総点検をすべきです。
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配管に直径1cmの穴、「臨界」維持…玄海原発
読売新聞 2018年4月1日
 九州電力は1日、配管から蒸気が漏れるトラブルが起きた玄海原子力発電所3号機(佐賀県玄海町、出力118万キロ・ワット)の点検を始め、配管の1か所に直径約1センチの穴を確認したと発表した。
 九電はこの穴から蒸気が漏れていたとしている。配管の材質や大きさなどは明らかにしていない。
 穴が見つかったのは、放射性物質を含まない冷却水などが循環する「2次系」の設備の配管で、冷却水の中に含まれる微量の酸素などを抜く「脱気器」と呼ばれる部分。九電は1日午後、15人態勢で点検を始め、穴を見つけた。2日も点検を続けるが、「修復にどの程度の時間がかかるのか分からない」としている。

 九電は3月30日に蒸気漏れを確認し、31日朝、点検のために発電と送電を停止した。原子炉内の核分裂反応も抑えて配管の温度を下げているが、反応が安定して続く「臨界」は維持している。放射能漏れはないとしており、修復作業のために原子炉を停止するかどうかは決まっていない。