福島第1原発事故 ふるさと喪失いわき訴訟、原告控訴
毎日新聞 2018年4月5日
東京電力福島第1原発事故で避難指示が出た地域の住民らが東電に約133億円の損害賠償を求めた集団訴訟で、原告の216人全員が4日、東電に約6億1000万円の賠償を命じた福島地裁いわき支部の1審判決(3月22日)を不服とし、仙台高裁に控訴した。東電も4日控訴した。
判決は、住み慣れた土地での暮らしや人間関係を奪われた「ふるさと喪失」の被害を認め、東電が支払い済みの慰謝料から原則1人70万~150万円の上積みなどを命じた。控訴審では原告の訴訟費用負担を抑えるため請求額を被害総額の一部にとどめ、1審が命じた額に約18億8070万円の上積みを求める。