2018年4月19日木曜日

19- ADR打ち切り 集団提訴するかで 浪江町が住民調査

福島第1原発事故 
ADR打ち切り 浪江町が住民調査 選択肢提示へ
毎日新聞 2018年4月18日
 東京電力福島第1原発事故の慰謝料増額を求め、浪江町民約1万5000人が申し立てていた国の裁判外紛争解決手続き(ADR)が打ち切られたことを受け、同町は17日、集団提訴の意向などについて住民調査を行う方針を示した。同日行われた町議会全員協議会で説明した。 
 
 ADRは、一律月5万円(75歳以上は最大月8万円)を一定期間上乗せする和解案を東京電力が拒否し、今月5日に打ち切られた。これを受け、町と弁護団は、集団訴訟▽個人でのADR申し立て▽賠償状況を確認し、未請求損害を解消--の選択肢を町民に提示する。 
 町は、説明書類を全戸配布し、5月下旬に県内外5カ所で説明会を開催。その後意向を調査し、希望者が集まれば早ければ今夏にも集団提訴する。 
 弁護団の浜野泰嘉弁護士は「訴訟でも、全員一律の賠償を求める方針は変わらない。ADRに参加しなかった町民も加わってもらって構わない」と話した。【高橋隆輔】