2018年4月20日金曜日

玄海3号発電再開 安全点検は十分か 原発容認派も疑問 [佐賀県]

 蒸気漏れトラブルで停止していた玄海原発3号機について、九電再発防止に関する報告書を佐賀県に提出した翌日の18発送電を再開しました。
 これについて、再稼働に理解を示す関係者のからも安全対策に懐疑的な声が上がりました。
 西日本新聞が報じました。
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玄海3号発電再開、安全点検は十分か 原発容認派も疑問 [佐賀県]
西日本新聞 2018年4月19日
 九州電力が18日、蒸気漏れトラブルで停止していた玄海原発3号機の発送電を再開。同社が再発防止に関する報告書を県に提出してわずか1日後の運転再開に対し、再稼働に理解を示す人の中にも安全対策に懐疑的な声が上がった
 
 原発が立地する玄海町の岸本英雄町長は「問題が出たのは(放射性物質を含まない)2次系冷却水の設備で、九電はしっかり安全対策をされた。納得せざるを得ない」とした。
 JA佐賀中央会の金原寿秀会長は原発の稼働を容認する立場だが「本当に点検したのかという声があるのは当然。きちんと点検したのなら、そう説明するべきだ」と苦言を呈した。
 玄海町に隣接する唐津市の峰達郎市長も「市民は蒸気漏れトラブルを不安に思い、再開は早いと感じている。九電は緊張感を持ってほしい」とくぎを刺す。
 一方、伊万里市長に27日、就任予定の深浦弘信氏は「どれほど不安や反対を唱えても再稼働される。対応は疑問視せざるを得ない」と不信感を拭えない。
 
 反原発団体「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美代表は「県は徹底した調査を九電に求めるべきなのに、お墨付きを与えただけだ」と批判する。
 
 山口祥義知事は「専門家の意見を幅広く聞き、しっかり対応した」と述べ、問題がないことを強調。再開については「事業者である九電が責任を持つ話だ」として言及を避けた。