2018年4月20日金曜日

泊原発下は活断層 道内科学者らの会が会見

「行動する市民科学者の会・北海道」は18日、北電泊原発1号機直下の断層は、動いていないと証明できるのは約1万~3万年前までで、活断層に当たるとする見解を発表しました。
 
 原子力規制委は、地層に12~13万年以降に断層が動いていれば活断層であるとして、原発の立地を禁止しています。北電は、これまで泊原発敷地では断層上に20万年前の火山灰層が安定していることを以て活断層でないと判断できるとして来ましたが、昨年12月に示した地層調査結果ではその火山灰層発見されず、活断層を否定することができませんでした。
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  泊原発  
「原発下は活断層」 道内科学者らの会が会見 /北海道
毎日新聞 2018年4月19日
 道内の科学者らでつくる「行動する市民科学者の会・北海道」は18日、道庁で記者会見し、北海道電力泊原発1号機直下の断層は、動いていないと証明できるのは約1万~3万年前までで、活断層に当たると指摘する見解を発表した。原発の新規制基準では、12万~13万年前以降に動いたと否定できない断層を活断層と定義し、活断層が原発施設直下にあれば、稼働は認めない。 
 
 同会は、昨年12月の原子力規制委員会の審査会合で、北電が示した敷地内の地層調査結果を分析。断層上の地層から新たに11・5万年前の洞爺火山灰や4・2万年前の支笏火山の降下物が、年代に関係なく、かく乱した状態で発見されたことに着目した。 
 これらの地層は、氷河期(約1万~3万年前)に凍結などで、不規則にかく乱されたと指摘。地層が動いていないことは、約1万~3万年前までしか証明できず、断層は活断層と指摘した。 
 
 泊原発の活断層を巡っては、北電は断層上にある20万年前の火山灰層が動いていないことを根拠に存在を否定してきた。だが昨年12月に示した地層調査結果では、火山灰層が発見できなかったとした。北電は火山灰層による断層分析を断念し、他の方法で活断層でないと証明する方針に転換した。同会事務局長の小野有五・北大名誉教授は「活断層の有無は立地基準に関わる重要課題。規制委は、新たに分かった事実を審査に生かしてほしい」と述べた。【山下智恵】