全町避難が続く双葉町が、20~40代の町民全員を対象に2月に初めて実施した「若者アンケート」で、「避難指定解除からおおむね5年以内に戻りたい」「将来的に戻りたい」が17%だったのに対し、「戻らないと決めている」は52%でした。
一方で「町とのつながりを保ちたい」としたのは75%で、そのうち64%が祭りなどの地域行事、53%が墓参りなどの一時滞在を具体的な方法に挙げました。
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福島第1原発事故 双葉町の若者アンケ
半数強が「戻らない」 75%「つながり保ちたい」/福島
毎日新聞 2018年3月31日
福島第1原発事故で全町避難が続く双葉町は、20~40代の町民全員を対象に2月に初めて実施した「復興まちづくり若者アンケート」の結果を公表した。半数強が町に「戻らない」と答えた一方、4分の3が町との関わりの継続を希望した。
毎年の住民意向調査は世帯主が対象で、町の将来を担う世代の考えをきめ細かく把握するため実施した。対象者2372人に対し、回答は167人にとどまった。
「解除からおおむね5年以内に戻りたい」「将来的に戻りたい」と答えた人が17%だったのに対し、「戻らないと決めている」は52%。ただ、昨秋の住民意向調査で「戻りたい」が全体で12%、40代以下の各年代で4~10%、「戻らない」が全体で61%、40代以下で63~75%だったのに対し、今回は若者が帰還を望む傾向が高めの結果だった。
一方で「町とのつながりを保ちたい」としたのは75%。そのうち64%が祭りなどの地域行事、53%が墓参りなどの一時滞在を具体的な方法に挙げた。「復興まちづくり計画に関心がある」「どちらかといえばある」と答えた人も77%おり、町の今後への関心も高かった。町復興推進課の担当者は「若い世代の意見を聞くための会議新設も検討したい」と話している。【乾達】