2018年4月22日日曜日

美浜3号機 対テロ施設 設置費用517億円 関電申請

 関西電力は美浜原発3号機(福井県美浜町)のテロ対策施設などの新設計画を原子力規制委員会に申請しました。
 その内容は、テロ攻撃に際して遠隔操作によって原子炉冷却を維持するための「特定重大事故等対処施設」を設置するなどとなっていて、核燃料プール上屋の耐爆仕様化には触れていません。
 テロ攻撃時に原子炉冷却を遠隔操作によって行えるようにすること自体は前進ですが、それだけでは最も重要な対策が欠けていることになります。原子炉の安全確保はもとより重要ですが、桁外れに大量の核物質や核分裂生成物質が保有されている核燃料プールの安全確保はそれ以上に重要です。
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 福井・美浜原発  
3号機の対テロ施設、設置費用517億円 関電申請
毎日新聞 2018年4月21日
 関西電力は20日、美浜原発3号機(福井県美浜町)のテロ対策施設などの新設計画を原子力規制委員会に申請した。設置費用は約517億円に上る見通しで、2013年に施行された新規制基準に基づく安全対策費用は、関電の原発7基(廃炉決定分を除く)で計約8800億円となる。 
 
 新設するのは、航空機を発電所に意図的に衝突させるようなテロ攻撃に際して、遠隔操作によって原子炉冷却を維持するための「特定重大事故等対処施設」など。今後、大飯原発3、4号機(同県おおい町)でも同様の施設を設置する費用がかかるため、安全対策費はさらに膨らむ。関電は美浜3号機について20年2月の再稼働を目指している。【真野森作】