福島原発事故に関する事故調査委員会が当時の吉田昌郎所長に聴取し、非公開となっていた記録「吉田調書」について、政府が来週にも公開することがわかりました。
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福島原発事故で出た福島県内の汚染土などを保管する中間貯蔵施設を巡り、福島県は建設候補地のある大熊、双葉両町に、土地買い取り価格の補填を25日にも伝え、合意が得られれば建設計画を受け入れる予定です。
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原発事故の「吉田調書」、来週にも公開へ
日本テレビ 2014年8月22日
福島第一原発事故に関する政府の事故調査委員会が当時の吉田昌郎所長に聴取し、非公開となっていた記録「吉田調書」について、政府が来週にも公開することがわかった。
「吉田調書」をめぐっては、被災者らから「事故原因の究明のため、現場で指揮を執っていた吉田氏の対応を検証することが必要だ」として開示を求める動きがある一方で、吉田氏本人が非公開にしてほしい旨の上申書を提出したことなどから、これまで開示されていなかった。ただ、政府高官は「当初から公開すべきだと思っていた」などと話しており、政府は吉田氏が去年7月に死去した後、公開してもよいか遺族に確認を行っていた。
こうした中、最近になって、遺族側から対応を政府に任せる旨の返答があったということで、政府は早ければ来週にも公開することにしている。
福島県:中間貯蔵施設容認へ 2町の土地買収費補填提案で
毎日新聞 2014年08月22日
東京電力福島第1原発事故で出た福島県内の汚染土などを保管する中間貯蔵施設を巡り、福島県は建設候補地のある大熊、双葉両町に、懸案となっている土地買い取り価格の補填(ほてん)を提案する。25日にも町側に伝え、政府が提示した総額3010億円の新たな交付金などとともに合意が得られれば、建設計画を受け入れる。佐藤雄平知事は9月3日の内閣改造前の決着を目指している。
政府は原発事故で下落した土地の価格を前提に補償額を算定する方針を示しているが、両町は事故前の価格を基にするよう求め、溝は埋まっていない。政府は土地を手放したくない地権者のために所有権を残したまま土地を利用できる「地上権」の設定を認めるなど地元に配慮してきたが、県は用地買収でこれ以上の譲歩を引き出すのは困難と判断。差額分を県が負担することで、解決に道筋をつけたい考えだ。
26日には両町議会で全員協議会が開かれ、石原伸晃環境相も出席。新たな交付金について説明するほか、県の補填案についても議論される見通しだ。この過程で両町の合意が得られれば県は受け入れに同意する。
汚染土は現在、仮置き場などに保管されたままで、除染と復興の妨げになってきた。政府は中間貯蔵施設の来年1月の稼働開始を目指している。【岡田英、喜浦遊】