2014年8月27日水曜日

[原発]中間貯蔵 双葉・大熊町容認|塩谷町・湧水保全条例で対抗|志賀 事故対策準備不足

 除染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設に関し、候補地の福島県双葉、大熊両町の町議会は26日、それぞれ全員協議会を開き、国と県による地権者への説明会を開くことを認めました。これは事実上、施設建設を容認するものです
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 環境省が指定廃棄物の最終処分場の詳細調査候補地に塩谷町上寺島の国有地を選んだことを受け、同町は25日、名水百選の尚仁沢湧水などを保全するための「町高原山・尚仁沢湧水保全条例案」を公表しました。町が保全地域を指定し、域内で最終処分場設置を含む事業活動を行うことについて、町の許可制とするのが主な内容です。早ければ月下旬にも町議会に提案し、制定を目指します
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 原子力規制委は26日、北陸電力志賀原発2号機の規制基準審査の初会合を開きました。規制委側は、申請書類が他原発に比べて著しく少ないことなどを問題視し、「これで十分に準備したのか」などと疑問を呈しました。また「フィルター付きベント設備」の設置申請書に盛り込まれないことに対して「格納容器内のガスをそのまま外部に出していいと考えているのか」などの異論が出されました。
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中間貯蔵 福島2町議会容認 双葉・大熊町
東京新聞 2014年8月27日 
 東京電力福島第一原発事故に伴う除染廃棄物を保管する国の中間貯蔵施設に関し、候補地の福島県双葉、大熊両町の町議会は二十六日、それぞれ全員協議会を開き、国と県による地権者への説明会を開くことを認めた。両町議会は事実上、施設建設を容認した形。
 二十七日には両町の行政区長会が開かれる予定で、両町の対応を踏まえ、佐藤雄平福島県知事が二十九日にも建設受け入れを最終判断するとみられる。
 二十六日は双葉町議会が午前に、大熊町議会が午後に全員協議会を開催。冒頭以外は非公開で行われた。石原伸晃環境相はそれぞれに出席し、総額三千十億円に上る国の交付金について説明。中間貯蔵施設に関する交付金千五百億円のうち、両町に計八百五十億円を直接交付する方針を示した。福島県の担当者も県独自に拠出する計百五十億円の財政措置について説明した。協議会では施設に対する明確な反対意見は出なかった。
 終了後、双葉町の伊沢史朗町長は「町が施設の是非を判断するかは、地権者の理解が最優先で、言える状況ではない」と述べるにとどまった。大熊町の渡辺利綱町長は「地権者の理解を得て初めて前に進む事業。しっかりと協議して進めていきたい」と話した。
 
 
処分場設置も許可対象に 塩谷町・湧水保全条例案
下野新聞 2014年8月26日
 環境省が指定廃棄物の最終処分場の詳細調査候補地に塩谷町上寺島(寺島入)の国有地を選んだことを受け、同町は25日、名水百選の尚仁沢湧水などを保全するための「町高原山・尚仁沢湧水保全条例案」を公表した。町が保全地域を指定し、指定廃棄物最終処分場設置を含む事業活動を域内で行うことについて、町の許可制としたのが主な内容。9月14日までパブリックコメントを行い、早ければ同月下旬にも町議会に提案し、制定を目指す。
 
 条例案は高原山系の湧水の恵みを享受するため、湧水の水質保全や枯渇防止などを図るのが目的。保全地域は町長が審議会の意見を聞いた上で指定する。
 見形和久町長はこれまでの下野新聞社の取材に対し、高原山を源とする東荒川と西荒川の流域を保全地域としたい考えを表明。町は国有林や県有林も指定地域とする方針。
 
 
志賀原発:事故対策の準備不足指摘 安全審査で規制委
毎日新聞 2014年08月26日
 原子力規制委員会は26日、北陸電力志賀(しか)原発2号機(石川県)の安全審査の初会合を開いた。規制委側は、事故対策などが記載された申請書類が他原発に比べて著しく少ないことなどを問題視し、「これで十分に準備したというのは本当か」などと疑問を呈した。
 規制委によると、志賀原発2号機の申請書類は約640ページしかないが、既に新規制基準に適合していると判断された九州電力川内(せんだい)原発(鹿児島県)では10倍以上の約7500ページある。更田(ふけた)豊志委員は「とりあえず申請しておくということでは非常に困る」と述べ、原発を持つ10社で最後に申請したにもかかわらず、これまでの他原発の審査内容を踏まえていない北陸電の姿勢を批判した。
 また、北陸電は事故時に原子炉格納容器の圧力を下げる際に放射性物質の放出量を低減させる「フィルター付きベント設備」の設置を申請書に盛り込まず、既存設備の強化で同じ効果を得られるとしている。この点にも「格納容器内のガスをそのまま外部に出していいと考えているのか」などの異論が出た。
 北陸電の西野彰純常務は会合後、「足りないところがあれば審査の中で説明したい」と述べた。【鳥井真平】