2014年8月28日木曜日

柏崎刈羽原発 フィルターベントの性能はこれでよいのか

 柏崎刈羽原発の規制基準適合審査で、沸騰水型原子炉に新たに設置が義務づけられた「フィルターベント」ついての議論が始まりました
 
 フィルターベントの現行性能は、固形のセシウムを1000分の1に減らすというものですが、その程度のものでいいのかは大いに疑問です。
 福島の現状を見ていると、一旦環境が汚染されてしまうと巨額の費用をかけて除染をしても殆ど効果がなく、ただ総元締めの日本原子力研究開発機構や元請の大手ゼネコンだけが大儲けをする仕組みになっています。
 
 そうであればコストなどは理由にすべきではなく、環境汚染の「関門」を充実させることが根本的に重要で、現行の100倍程度に高性能化したフィルターにするのが、本筋ではないでしょうか。早くからフィルターベントの設置が義務付けられていた欧州では、仏のアレバ社などが遥かに高性能の装置を持っています。
 
 再稼動の問題はさておいて、設置する以上はどういうフィルターであるべきなのか、どうすることが最終的に一番得策なのかを考え抜く必要があります。 
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柏崎刈羽 フィルターベント審査長期化か
NHK NEWS WEB 2014年8月26日
新潟県の柏崎刈羽原子力発電所を巡る原子力規制委員会の審査で、新たに設置が義務づけられた「フィルターベント」と呼ばれる装置についての議論が始まりましたが、審査の範囲についての東京電力の方針が定まらず、審査は長期化する見通しです。
 
「フィルターベント」は、重大な事故が起きた際に格納容器が破損するのを防ぐため、放射性物質の放出を抑えながら内部の水蒸気などを外に逃がす装置で、福島第一原発の事故を受けて設置が義務づけられました。
26日の審査会合では、柏崎刈羽原発6号機と7号機のフィルターベントを巡る議論が始まり、東京電力は従来と比べて放出される放射性物質の量を1000分の1以下に減らせると報告しました。
その一方、東京電力は、フィルターベントの装置を地上と地下にそれぞれ設ける計画ですが、26日の会合では地下の装置はまだ評価中だとして「地上の装置だけで審査を進めてほしい」と求めました。これに対して規制委員会は、地上の装置1つだけでは規制基準を満たさないと指摘し、東京電力は今後、地下の装置についても審査を求めるか検討することになりました。
フィルターベントについては、住民が被ばくするおそれがあるとして新潟県が懸念を示していて、東京電力は、どのような条件で行うか新潟県などと協議して決める方針ですが、規制委員会は条件が決まらなければ認可はできないとしていて、審査は長期化する見通しです。