福島高専は、11月にも全国の高専でつくる「廃炉に関する連携協議会(仮称)」を発足させるということです。
廃炉に関わる人材育成を目指し、福島高専の他、富山高専や茨城高専などが参加する予定ですが、全国約50の高専に参加を呼び掛けます。
福島原発については、原子炉を突き破って落ちた核燃料の残骸(燃料デブリ)が現在どこに存在して今後どうなるのかなど、まだ何も掴めていません。地球の地下鉱脈を資源衛星で探査できるという時代なのに、地表の直ぐ近くにある筈の核燃料デブリのありかを探る「方法論」すら持っていないというのが現状です。
これは日本原子力研究開発機構をはじめとして各大学の原子力学科などの「原子力ムラ」のメンバーたちが、これまで原発事故の後始末などは全く研究の対象にしてこなかったことの反映です。
遅まきとはいえ、原発事故の後始末に向けて「役に立つ」研究を進めて欲しいものです。
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福島高専 廃炉に関する人材育成へ
福島民報 2014年8月26日
東京電力福島第一原発事故を受け、福島高専は11月にも全国の高専でつくる「廃炉に関する連携協議会(仮称)」を発足させる。今後、全国約50の高専に参加を呼び掛ける。
中村隆行校長が25日、いわき市の同校で記者会見して明らかにした。
廃炉に関わる人材育成が目的で、福島高専の他、富山高専(富山県)や茨城高専(茨城県)などが参加する予定。各高専をテレビ会議システムで結び、福島高専は廃炉などに関する講義を配信する。さらに、原発事故で溶解した燃料(燃料デブリ)が原子炉建屋や格納容器に与える熱の影響などについての研究を進める。
記者会見で中村校長は「福島高専が中核となって人材を育成し、廃炉に貢献していきたい」と述べた。佐藤正知専攻科特命教授、鈴木茂和機械工学科准教授、堀川俊行事務部長も出席した。