福島県内の汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設について、佐藤知事は25日にも大熊町の渡辺町長、双葉町の伊沢町長と会談し、9月3日実施予定の内閣改造までに受け入れ表明する方向で調整しているもようです。石原伸晃環境相らの在任中に道筋をつける必要があるとの判断も背景にあるとみられます。
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環境省は22日、福島原発事故で発生した宮城県内の指定廃棄物の最終処分場建設について、栗原市、大和町、加美町の各候補地の詳細調査に21日に着手したと発表しました。まず現地調査の事前準備として申請書類やデータをなどを整えます。
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青森県むつ市のリサイクル燃料貯蔵(株)は22日、使用済み核燃料中間貯蔵施設「リサイクル燃料備蓄センター」周辺陸域の地質構造を詳しく把握するため、青森県東通村内の2カ所でボーリング調査を行うと発表しました。
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中間貯蔵受け入れへ 知事と2町長、25日にも会談
福島民友ニュース 2014年8月23日
(福島)県内の除染で出た汚染土壌などを保管する中間貯蔵施設について、県が候補地の大熊、双葉両町での建設受け入れに向け、最終調整に入ったことが22日、分かった。
佐藤雄平知事が25日にも大熊町の渡辺利綱町長、双葉町の伊沢史朗町長と会談。両町は26日に町議会全員協議会、27日に行政区長会議を開く予定で、佐藤知事は両町や議会、住民の意見を踏まえ、9月3日実施予定の内閣改造までに受け入れ表明する方向で調整しているもようだ。石原伸晃環境相らの在任中に道筋をつける必要があるとの判断も背景にあるとみられる。
用地の買収価格は、地権者から原発事故前の価格を基に補償するよう求める声が強いが、政府は現在の価格を基準とする考えで、隔たりがある。県は差額分を県が負担する方向で検討しており、両町長に伝える。
県は22日、佐藤知事が8月31日から9月6日まで予定する欧州訪問を取りやめ、村田文雄副知事が代理で訪れると発表した。佐藤知事は「最大課題の中間貯蔵施設への対応と、訪欧の日程が重なる場合を想定した」と説明した。
最終処分場 宮城の詳細調査に着手へ
河北新報 2014年8月23日
環境省は22日、福島第1原発事故で発生した宮城県内の指定廃棄物の最終処分場建設について、栗原市、大和町、加美町の各候補地の詳細調査に21日に着手したと発表した。現地調査の事前準備として申請書類やデータをなどを整える。
井上信治副大臣が定例記者会見で明らかにした。井上氏は「加美町は反対ということだったが、意見のやりとりをずっと続けるわけにはいかない」と述べ、11月中旬までに調査を終えたい方針をあらためて強調した。
着手したのは、栗原市と加美町の国有林への立ち入り許可申請、気象や地質のデータ収集など。大和町の候補地への立ち入り許可も近く防衛省に申請する。現地調査は遅くとも9月下旬に始めたい考え。
詳細調査をめぐり、井上氏は20日に3市町を訪れ、着手方針を伝えた。栗原市と大和町は3市町の足並みがそろうことを条件に受け入れを容認。加美町は調査の受け入れを拒否し、候補地選考過程の検証を要望した。
東通 リサイクル燃料貯蔵センター操業へ調査
河北新報 2014年8月23日
リサイクル燃料貯蔵(むつ市)は22日、原子力規制委員会で新規制基準への適合性を審査中の使用済み核燃料中間貯蔵施設「リサイクル燃料備蓄センター」周辺陸域の地質構造を詳しく把握するため、青森県東通村内の2カ所でボーリング調査を行うと発表した。
同社によると、調査箇所は備蓄センターの東方10~15キロに位置する下北断層北方と、石持地区の東方の変動地形の可能性があるとされる地点。下北断層北方では深さ約50メートルを8本、石持東方では約20メートルを2本掘削する。
9月上旬にも現地に入り、1カ月程度をかけて地表地質を調査する。得られたデータは審査ヒアリング時に生かす。備蓄センターの操業開始予定は2015年3月で、変更はないとしている。
同社はこれまでの調査から、下北断層に13万~12万年前以降の活動性はなく、石持東方付近に同年代以降に活動し、将来活動する可能性がある断層は存在しないと評価している。