環境省が福島原発事故の除染に関し、除染目標をこれまでの空間線量率:毎時0.23マイクロシーベルトから、個人、個人が被曝線量計(ガラスバッチ)を携帯することを条件に、毎時0.3~0.6マイクロシーベルトにアップすることについて、子連れで福島県内外に避難する母親たちから、一斉に不安や疑問の声が上がっています。
ある主婦は「国はやりたい放題だ」と憤っています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
除染見直し 「国はやりたい放題」母子避難者憤り
河北新報 2014年8月2日
環境省が福島第1原発事故の除染に関し、個人被ばく線量重視にシフトしたことについて、子連れで県内外に避難する母親からは一斉に不安や疑問の声が上がった。
福島県浪江町から福島市の仮設住宅に避難する大島まゆみさん(44)は「毎時0.23マイクロシーベルトを達成できないから基準を変えたのではないか。国はやりたい放題だ」と不信感をあらわにした。
国は多くの県民に個人線量計を配布し、実態に即した除染を行うとしているが、福島市の仮設住宅で暮らす、浪江町出身の大友みどりさん(44)は「(煩わしさから)線量計を常時、携帯しない子どももおり、国は実態が分かっていない」と不安を口にした。
福島県外の避難者にとって、除染の進み具合が帰還するかどうかの判断基準になっている。
南相馬市から兵庫県西宮市に夫と息子と避難する鹿山真里さん(32)は「新方針はとにかく避難者を帰したいから、としか思えない」と指摘。いわき市から広島市に自主避難する三浦綾さん(41)は「ずさんな対応に言葉も出ない。帰ろうとしている人の気持ちが、これでまた遠のいた」と憤った。