6月10日投開票の新潟県知事選について、柏崎刈羽原発の再稼働を目指す側は再稼働問題を表面に出したくないという雰囲気ですが、そんなことで済むはずはなく、当然2年前と同じく原発再稼働の是非が主要な争点になります。
2年前には米山候補が「再稼働反対」を明確に打ち出して、それに曖昧な態度をとる民進党を含めずに闘ったことが、画期的な勝利につながりました。
今回も、まだ旧民進党系などの態度があやふやで、原発政策をめぐる温度差の克服が課題です。
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新潟知事選、共闘の試金石に 野党、原発政策で温度差
時事通信 2018年5月4日
6月10日投開票の新潟県知事選では、主要野党による統一候補擁立の成否が焦点だ。来年夏の参院選で、野党共闘が実現するかどうかの試金石となる。選挙戦では2年前と同じく原発再稼働の是非が争点になる公算が大きく、原発政策をめぐる温度差の克服が課題。7日に結党する国民民主党の動向が選挙構図を左右しそうだ。
知事選は、女性問題が発覚した米山隆一前知事の辞職に伴うもの。与党は国土交通省のキャリア官僚で海上保安庁次長の花角英世氏(59)の擁立を軸に調整を進めている。
立憲民主党の枝野幸男代表は4月27日の記者会見で、東京電力柏崎刈羽原発の再稼働問題が争点になるとの見通しを示し、「原発ゼロ早期実現を掲げる皆さんが一緒に推せる候補が望ましい」と強調した。前回知事選では、共産、自由、社民各党が再稼働反対を訴えた米山氏を推薦、与党が推した新人候補を破っており、その再現を狙う。
ただ、民進党は前回、支持母体の連合新潟が与党候補の支援に回ったことを受け、米山氏推薦を見送っている。連合は電力総連を傘下に抱え、再稼働を容認しているためだ。
民進から衣替えする国民党は基本政策に「2030年代原発ゼロ」を明記したものの、再稼働の是非には踏み込んでいない。民進の増子輝彦幹事長は4月23日の会見で、知事選対応に関し、「野党統一候補が望ましい」と語る一方、地元の意向を尊重する必要性にも触れ、歯切れが悪かった。
「原発に対する姿勢は知事選でひずみになる。原発ゼロを訴える候補に国民党は乗れるのか」。立憲幹部はこう語り、国民党の出方を注視する考えを示した。