栃木県、ADR申し立てへ 東電原発事故対応費用、2億3000万円を請求
東京新聞 2018年5月19日
県は十八日、東京電力福島第一原発事故への対応に要した費用のうち、東電が請求に応じていない人件費など約二億三千万円の支払いを求め、国の原子力損害賠償紛争解決センターに裁判外紛争解決手続き(ADR)を申し立てる方針を明らかにした。六月に県議会での同意を得て進める。
県によると、ADRの申し立ては初めて。内訳は二〇一一年三月の事故から一二年度までにかかった職員の超過勤務手当の一部などで、東電側は「事故との因果関係が認められない」としている。
県はこれまでに、除染費用や焼却灰の運搬費用、職員の人件費など累計で約五億二千五百九十万円を請求し、約八千六百七十万円が支払われた。さらに約五千万円の支払いが合意に至っている。