2018年5月3日木曜日

日立が英向け原発でメイ首相と最終協議

 日立12年に買収した100%子会社の英ホライズン社を通じて、英国西部に建設する計画の原発2基の総事業費が安全基準の強化で3兆円に膨らんだ件で、日立は再三にわたって英政府へ具体的な支援策を要請してきました。
 しかし英政府の対応は「口約束」にとどまっており、危機感を強めた日立は2月下旬に「公式文書で回答がなければ、撤退する」と通告しましが、その後も埒があかないので、中西会長が週内に英国メイ首相と協議しますが、決裂すれば事業から撤退する方針です。
 
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※ 規模にもよりますが、国内ベースでは100万キロワットで1基5000億円が相場です。
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日立、英と原発最終協議 
事業費膨張、出資拡大要請へ 決裂なら撤退方針 
 日経新聞 2018年4月30日
 日立製作所が英国で建設を目指す原子力発電プロジェクトを巡って、英政府と事業継続に向けた最終協議に入ることがわかった。2020年代前半の稼働を見込むが、安全基準の強化で総事業費は約3兆円に膨らむ。リスクを抑えたい日立は中西宏明会長が近く渡英し、英政府の出資引き上げなどを求めてメイ首相と交渉する。決裂すれば事業から撤退する方針だ。協議の行方は日本の原発産業だけでなく、日英両国の原発政策にも大きな影響を及ぼす。
 
 中西氏は週内にメイ氏と会談し、英中部で計画する原発事業について協議する。12年に現地事業会社の全株を890億円で買い取り、約2千億円を投じ原子炉の設計や工事準備を進めてきた。19年に予定する着工へ最終段階に入っている。
 
 日立は再三にわたって英政府へ具体的な支援策を要請してきた。しかし英政府の対応は「口約束」にとどまっており、危機感を強めた日立は2月下旬に「公式文書で回答がなければ、撤退する」と通告した
 
 日立の要請を受けて、4月下旬には英政府が「日英それぞれの政府・企業連合、日立が事業に各3千億円ずつ出資する」案を示してきた。しかし4月末現在も正式合意に至っていない。英政府は原発新設プロジェクトへの直接出資に後ろ向きとされ、日立は直談判で政府出資の積み増しなどの支援策とその確約を求める見通しだ。