2018年7月7日土曜日

07- 核燃料取り出しクレーン故障 東電「品質管理に問題」

 福島原発の廃炉作業の現場では、放射性廃水処理をはじめとして様々なトラブルが起きています。しかしメディアの記事を読んでも(あるいは東電の説明を聞いても)具体的にどういう現象がなぜ起きたのかが理解できないことが沢山あります。
 ここに紹介する記事もそうで、3号機からの核燃料取り出し用キャスクを吊り上げるのに使う米国製のクレーンを最上階に設置し3月に始動したものの、電圧の設定ミス」のため5月まで、2ヶ月近くも異常警報が繰り返されて動かせなかったということです。
 
 東電が、品質管理上大きな問題というからには、クレーンを発注したときに作動電圧の指示を間違ったということなのか、あるいは現場でオペレーターが電圧を設定する設備になっていてその設定を間違ったということなのか、それともまったく別のことなのか、いずれにしても単に「電圧の設定ミス」と言われても、一体何が起きたのか分かりません。
 わざと実態がつかめないような発表をしているのでしょう。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
電圧異なり、クレーン故障 東電「品質管理に問題」 福島第1
時事通信 2018年7月6日
 東京電力福島第1原発事故で、3号機からの核燃料取り出しに使うクレーンが、電圧の設定ミスで故障していたことが分かった。6日の原子力規制委員会の会合で、東電が報告した。
 東電福島第1廃炉推進カンパニーの小野明代表は「東電としても品質管理上大きな問題があった」と述べた。故障により核燃料取り出しが1~2カ月遅れる可能性があるとしたが、2018年度中頃とした開始時期は変えないという。
 東電によると、クレーンは核燃料を収めた容器の移動用で、米国の工場で作られ、3号機建屋の最上階に設置された。今年3月に電源を入れた際に警報が作動。部品交換などを繰り返したが5月まで異常が続いた。