2018年7月16日月曜日

浜岡原発周辺11市町首長 「事前了解の範囲」議論活発

 浜岡原発は現在規制委が規制基準に適合するか審査中ですが、東海地震の震源域に立地していて世界一危険な原発と言われる浜岡原発が規制基準に合致するのであれば、もはや規制基準と呼ばれるべきではないでしょう。
 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の事前了解を巡り、緊急防護措置区域(UPZ)を含めた周辺11市町の首長らが積極的に発言を始めています
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浜岡原発周辺11市町首長 「事前了解の範囲」議論活発
静岡新聞 2018年7月15日
 中部電力浜岡原発(御前崎市佐倉)の再稼働の事前了解を巡り、緊急防護措置区域(UPZ)を含めた周辺11市町の首長らが積極的に発言を始めている。3月に日本原子力発電と茨城県内6自治体が東海第2原発の再稼働を対象にした安全協定を締結したことが背景にある。全国的に原発再稼働を巡る合意形成の在り方に注目が集まる中、「事前了解の範囲」をどう捉え、誰が決めるのか、県内でも徐々に議論が活発化している。
 
 「関係11市町で意見交換すべき案件」。6月下旬の磐田市議会6月定例会で、渡部修市長は「範囲は国が判断すべき」と前置きしつつ、再稼働前には11市町での協議が必要になるとの見解を示した。
 6月は11市町の多くの首長が市議会や定例記者会見で発言した。原田英之袋井市長もUPZ圏内7市町での議論の必要性を強調。染谷絹代島田市長は市議会で、必要な自治体の範囲について「県内全自治体が望ましい」と述べた。
 
 地元4市(御前崎、牧之原、掛川、菊川)と7市町はそれぞれ中電と安全協定を結んでいるが、再稼働そのものの事前了解についてはいずれも協定の対象外。このため、東海第2原発の安全協定締結は、11市町に少なからず影響を与えた
 地元4市は5月末、浜岡の協定との違いなどを調査研究する勉強会開催を急きょ決定。この動きに呼応し、7市町の中でも6月議会で「勉強会を注視していく」(中野弘道焼津市長)との発言が複数の首長から出た。しかしその後、地元4市の首長間で認識のずれが生じ、7月9日の初会合は延期になった。
 
 中電は現在、浜岡原発4号機について新規制基準の適合性審査を受けている。原子力規制委員会が合否の判断を下すまでに、4市あるいは11市町は合意形成の仕組みを構築できるのか。ある首長は「いろいろな考えがある首長が自主的に全員集まるとは考えにくい。最終的には県が主導するしかないのでは」と本音を口にした。