原発はそれぞれ大量の使用済み核燃料を既に燃料プール内に保存しています。この状態で再稼働に入るといずれは使用済み核燃料の保管場所がなくなるので、結局発電が出来なくなります。
それを少しでも回避するため、原発では、燃料プールに保管する際の相互間隔を狭めて保有量を増やしたり、特殊な金属容器に使用済み核燃料を収納してそれを乾式貯蔵施設(空冷式)に保管するなどの手段を講じようとしています。
しかし、収納間隔を狭めること自体が危険性を高めるほか、原発内の核燃料の総量が増えるのでその分トータルの危険が増大します。テロ攻撃に対してもそうです。
佐賀県内外の13の反原発団体が26日、「核のごみが半永久的にとどめ置かれかねない」として九電が実施予定の貯蔵能力強化のための工事や施設建設に反対するよう、山口祥義知事に求める要請書を提出しました。
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貯蔵能力強化の工事に反対を 反原発団体、県に要請
共同通信 2018年7月27日
九州電力玄海原発3、4号機(東松浦郡玄海町)が営業運転に復帰したことを受け、佐賀県内外の13の反原発団体が26日、「核のごみが半永久的にとどめ置かれかねない」として九電が実施予定の貯蔵能力強化のための工事や施設建設に反対するよう山口祥義知事に求める要請書を提出した。
増え続ける使用済み核燃料対策として九電は、燃料の間隔を狭めて貯蔵量を増やす「リラッキング」や特殊な金属製容器「キャスク」に入れて空冷する乾式貯蔵施設を導入する方針を示している。
これに対し「玄海原発プルサーマルと全基をみんなで止める裁判の会」の石丸初美代表は「国の核燃料サイクルが進まない中、原発内で保管した後に搬出できる保証はない」と実質的な最終処分場となる懸念を訴えた。
応対した県原子力安全対策課の職員は「(使用済み核燃料が)留め置かれるのは良としていない」と述べ、山口知事に要請内容を伝えるとした。