2018年6月18日月曜日

1日当たりの汚染水量が2020年までの目標達成と東電

 福島原発で発生している汚染水は現在1日当たり約140 トンで、政府が中長期ロードマップに定める2020年までに1日当たり150トンとしている目標を達成していると、東電が日本原子力学会シンポジウム報告しました。
 しかし日量150トンの汚染水が発生していては、汚染水の問題は到底収まりません。逆に目標値を現状に合わせたことさえ疑われます。
 
 日量が現状140トン程度になったのは凍土遮水壁の効果ではなく、遮水壁内に設置したサブドレンポンプにより地下水の引き抜きを行っているためと思われます。
 凍土遮水壁が完成すれば発生する汚染水量はほぼゼロになるという見通しだったのですが、遮水壁からの漏水が多すぎてその目的は達成されていません。
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2020年までの目標達成 第一原発1日当たりの汚染水量
福島民報 2018年6月17日
 東京電力福島第一原発事故の影響で発生している汚染水は現在1日当たり約140トンで、政府が中長期ロードマップに定める2020年までに1日当たり150トンとしている目標を達成している。東電が16日に福島市で開かれた日本原子力学会シンポジウムで報告した。
 福島第一原発の原子炉建屋周辺に地下水の流入を防ぐ凍土遮水壁が完成する前の汚染水発生量は2015(平成27)年12月~2016年2月の平均で1日当たり約520トンだったが、完成後の2017年12月~今年2月の平均で約140トンになった。東電福島第一廃炉推進カンパニーの斉藤慎二プロジェクト計画部長代理が説明した。
 東電は汚染水の発生を減らすため、凍土遮水壁のほか、原子炉建屋に地下水が流れ込む前にくみ上げる地下水バイパスなどの対策を講じている。
 シンポジウムでは、県漁連、福島大環境放射能研究所、消費者庁、環境省福島地方環境事務所による取り組みなども紹介された。