12月以降、福島の甲状腺がん患者が2名増え、3巡目の甲状腺検査でがん確定者は162人になったことを19日のブログで紹介しました。
地元紙の福島民友がより詳細に報じていますので「詳報」として紹介します。
なお福島県は、2015年7月以降、甲状腺検査でがんや、がんの疑いと診断された場合にかかる治療費の自己負担分を県が支払う支援事業を行っていて、17年度末までに延べ313件、233人に対し支援金を交付したということです。
(これまでその制度について知らなかったので、国や県は全く支援をしていないと書いたことがありました。お詫びして訂正します)
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「甲状腺がん」9人に...新たに2人 福島県民健康調査・3巡目
福島民友 2018年06月19日
県と福島医大は18日、福島市で県民健康調査検討委員会を開き、2016(平成28)年度から始まった3巡目の甲状腺検査で3月末までに、がんの確定が前回報告(昨年12月末時点)から2人増え、9人になったと報告した。がんと、がんの疑いは計12人。1~3巡目の検査でがんと確定した人は計162人(手術で良性と確認された1人を除く)、疑いは36人に上る。
原発事故時に18歳以下だった県内全ての子ども約38万人を対象にした甲状腺検査では、11~13年度に1巡目、14~15年度に2巡目、16~17年度に3巡目の検査を実施し、今年5月に4巡目の検査が始まっている。
がんが確定したのは1巡目101人(良性を除く)、2巡目52人、3巡目9人。がんの疑いは1巡目14人、2巡目19人、3巡目3人となった。検討委は1巡目の結果を踏まえ、検査で見つかったがんは「放射線の影響とは考えにくい」との中間報告をまとめている。
「甲状腺」治療費、延べ233人に交付
県は18日の県民健康調査検討委員会で、甲状腺検査でがんや、がんの疑いと診断された場合にかかる治療費の自己負担分を県が支払う支援事業について、2015(平成27)年7月の制度開始から17年度末までに延べ313件、233人に対し支援金を交付したと報告した。
県によると、交付額は計約1590万円で、15年度に121件、16年度に104件、17年度に88件交付した。手術を含むケースについては82人に交付した。
県は、手術や経過観察などの治療費について、治療を受ける時点で19歳以上となった人や、県外に住民票を移した人の自己負担分全額を支払う支援制度を設けている。