2018年6月11日月曜日

両陛下、事故後初めて福島原発周辺ご覧に

TBSニュース 2018年6月10日
 福島県を訪問中の天皇皇后両陛下が福島第一原発の事故後、初めて帰還困難区域を通り、原発周辺の地域をご覧になりました。
 
 午前11時過ぎ、両陛下は常磐自動車道を通り、福島県大熊町や双葉町などを車で通過されました。宿泊先のいわき市のホテルから南相馬市で行われる「全国植樹祭」の会場に向かうためで、両陛下が福島第一原発の事故後、帰還困難区域に入られるのは初めてのことです。
 双葉町に入り、福島第一原発の一部を望める場所の近くを通ると、両陛下が乗った車はスピードを落としていました。原発周辺の地域には、今も、放射能を含んだ土嚢がいくつも置かれていて、荒れ果てた状態の田んぼなども放置されたまま広がっています。さらに、放射線量の値を示す表示板もあり、今月5日、双葉町では3.0マイクロシーベルトを計測していました。
 両陛下は移動の途中、料金所に立ち寄り、皇后さまは出迎えた広野町や楢葉町の住民らに「これから町がより一層にぎやかになるといいですね」などと声をかけられていました。
 
 両陛下は午後、「全国植樹祭」に出席し、津波で大きな被害を受けた沿岸部で、海岸防災林となる木を植樹されます。