福島原発事故の除染作業で出た除染土の処分問題で、那須町内で行う処分実験についての住民説明会が開かれましたが、住民からは「本当に安全なのか」などと不安や批判の声が相次ぎました。
環境省は汚染土を地下に埋設処分する方針で、那須市内でその実験を行い結果が良ければ、その方向で同市や他の市町村と協議を進めることにしています。
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福島第1原発事故
「本当に安全なのか」 除染土の説明会 那須町民、不安や批判 /栃木
毎日新聞 2018年6月9日
東京電力福島第1原発事故の除染作業で出た除染土の処分問題で、環境省は8日、那須町内で行う処分実験についての住民説明会を、同町寺子乙のゆめプラザ・那須で開いた。約110人が参加したが、住民からは「本当に安全なのか」などと不安や批判の声が相次いだ。
同省によると、那須町では、町内の除染土を保管する伊王野山村広場(同町伊王野)で処分実験を実施する。広場で地下保管している袋から除染土を取り出して地中に埋め直す。その上に汚染していない土をかぶせ、定期的に空間放射線量などを測定する。今年秋から冬ごろに測定結果の中間の取りまとめを行う。
有効性が認められれば、埋める深さや放射線量の基準を決定し、除染土を保管する市町村と処分へ向けた協議を進めるという。同様の実験は茨城県東海村でも実施される。
説明会では「近くには子どもたちが暮らしているが本当に安全なのか不安だ」「突然実施すると発表され、町民への合意が取れていないのではないか」などの意見が出た。【野田樹】