九州・唐津市市議会の玄海原発対策特別委員会で、22日、再稼働手続きでの周辺自治体の了解を盛り込んだ茨城県内の安全協定に関し、市議会議長の田中秀和委員は、「事前了解の対象になる」と、茨城方式のような新しい協定を結ぶ必要性を主張しました。
それに対して市の桜庭佳輝総務部長は「地理的には立地自治体と同等だと思っている。茨城方式は有意義」と答弁しました。
峰市長は、原発5キロ圏(PAZ)などの市内の人口数を挙げ「唐津市は他の市町とは違った立場だと認識している」として、「まずは玄海町の新しい町長としっかり話す場を設けたい」と答弁しました。
立地市町村に加え周辺市町村にも「実質的な了解権」を認める「茨城方式」への関心と意欲が、関係市町村の中で高まっています。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~
峰・唐津市長 新協定「玄海町と協議」 原発の周辺了解で /佐賀
毎日新聞 2018年6月23日
唐津市の峰達郎市長は22日、市議会の玄海原発対策特別委員会で、原発の再稼働手続きでの周辺自治体の了解を盛り込んだ茨城県内の安全協定に関し、「まずは(立地自治体の)玄海町の新しい町長としっかり話す場を設けたい」と答弁した。
日本原子力発電は東海第2原発の再稼働に向け、立地する茨城県東海村に加え周辺5市にも「実質的な了解権」を認める新たな安全協定を結び、「茨城方式」と呼ばれている。
特別委で市議会議長の田中秀和委員は、九州電力玄海原発2号機の今後や、使用済み核燃料の保管問題などを挙げ「事前了解の対象になる」と指摘。茨城方式のような新しい協定を結ぶ必要性を主張した。
市の桜庭佳輝総務部長は「地理的には立地自治体と同等だと思っている。茨城方式は有意義」と答弁した。玄海町長と話し合うとした峰市長は、原発5キロ圏の予防防護措置区域(PAZ)などの市内の人口数を挙げ、「唐津市は他の市町とは違った立場だと認識している」と言及。原発30キロ圏の福岡、長崎両県を含めた8市町の枠組みではなく、玄海町と唐津市との間の議論を優先させる考えを示した。【原田哲郎】