2018年6月26日火曜日

26- 原子力産業界が「原子力エネルギー協議会」を設立

 原子力産業界は、原発の安全性を引き上げる目的で新組織「原子力エネルギー協議会」を7月1日に設立し、そこで効果のある安全対策を自主的に立案し、現場への導入を促すということです
 業界の共通課題を抽出しワーキンググループで技術的な検討を行い安全対策を決め、それを「技術レポート」にまとめ公開するとともに、原子力事業者による安全性向上活動の実施状況も毎年評価して、公開するということで、かなり具体的な活動スタイルが固まっているようです。安全を向上させること自体は望ましいことです。
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原子力産業界が7月、新組織「原子力エネルギー協議会」を設立。
理事長に三菱重工特別顧問の門上英氏
安全向上へ対策を自主的に立案。規制当局と対話も
電気新聞 2018年6月25日 
 原子力産業界は15日、発電所の安全性をより高い水準に引き上げる目的で、新たな組織「原子力エネルギー協議会」(ATENA)を7月1日に設立することを決めた。原子力事業者、プラントメーカー、関係団体から19者が参画する。新組織で業界共通の課題を特定した上で、効果のある安全対策を自主的に立案し、現場への導入を促す。7月1日付で理事長に就任する三菱重工業特別顧問の門上英氏は、15日に都内で開いた会見で「さらに高い安全基準へと到達するために、協議会がリーダーシップを発揮したい」と強調した。
 
「原子力エネルギー協議会」は、原子力産業界の代表として、規制当局と対話する役割も担う。組織内には参画事業者の責任者クラスが参加する「ステアリング会議」を設置。同会議に産業界の知見を持ち寄り、共通課題を抽出して安全対策を決める。抽出した課題は、専門家が参加するワーキンググループ(WG)で技術的な検討も加える。協議会は決定した安全対策などを「技術レポート」にまとめ、公開する。原子力事業者による安全性向上活動の実施状況も毎年評価して、公開する考えだ。
 
  15日に協議会の設立総会が開かれ、門上理事長を含む役員5人を決定した。7月1日付で就任する。理事に関西電力の豊松秀己副社長・原子力事業本部長、電気事業連合会の富岡義博理事・事務局長代理を選任。監事には日本原子力産業協会の高橋明男理事長と日本電機工業会(JEMA)の高本学専務理事が就く。豊松氏はステアリング会議の議長を兼ねる。当初の事務局スタッフは13人。事務所は東京・大手町の経団連会館に置く。
 
  15日の会見には、電事連の勝野哲会長とJEMAの柵山正樹会長(三菱電機会長)も同席した。勝野会長は「協議会で決めた安全対策は(原子力事業者の)取り組みに確実に反映し、リスクの継続的な低減を図る」と強調。柵山会長は「安全対策の決定などに積極的に参加し、原子力の自律的、継続的な安全性向上に貢献したい」との決意を示した。理事長に就任する門上氏は「産業界が一体となって安全性向上への取り組みを重ね、原子力の信頼回復に努めたい」と抱負を語った。