2018年6月23日土曜日

23- 原発事故時の避難円滑化のモデル事業に予算

原発事故時の避難を円滑化 3府県でモデル事業  
日経新聞 2018年6月22日
 中川雅治原子力防災担当相は22日の閣議後記者会見で、原子力発電所事故時の住民避難の円滑化に向け、原発周辺地域の避難経路の道路改修費などを補助するモデル事業として、福井、京都、愛媛の3府県の計4事業を選んだと発表した。本年度は計4億9千万円を交付する。
 原発の立地、周辺自治体が避難経路の整備に関する財政支援を国に求めており、内閣府が今年度から予算化した。原発の再稼働が進む中、課題である避難対策を強化し、住民の不安解消につなげる狙い
 
 福井県は関西電力高浜原発がある高浜町で狭い道路を部分的に拡幅する事業などが対象。愛媛県は、伊方町の四国電力伊方原発が細長い半島の付け根にあり、避難経路が限定されるため、土砂崩れで通行止めにならないようのり面保護対策などを行う。
 福井県に隣接する京都府では2事業が選ばれた。宮津市で観光客らの一斉避難による渋滞を緩和するため、車両がすれ違えるように待機スペースを整備したり、南丹市で避難時に放射性物質の付着を調べる検査場周辺に案内板を設けたりする計画。
 
 こうした改善策で住民避難がどの程度スムーズになるか効果を検証し、効果が確認できた対策を、ほかの原発周辺地域でも実施する。〔共同〕