2018年6月11日月曜日

11- 池田氏惜敗 花角氏は9日の新潟日報に「脱原発を目指す」の全面広告

 野党5党が推薦し、脱原発を前面に掲げて戦った池田ちかこ氏は、3万7千票の僅差で、残念ながら自民・公明が支援する花角英世氏惜敗しました。
 
 花角氏は、投票日前日の9日に「脱原発の社会を目指します」の全面広告を地元紙「新潟日報」に掲載しました。
 それまでは原発の再稼働への賛否を曖昧にしていただけでなく、原発30基台を稼働させるとするエネルギー基本計画について、「国が原発をベースロード電源と考えていることは理解しているし、当座は原発が必要」と明言していました。
 それがなぜ「脱原発を目指す」という主張と整合するのでしょうか。
 
 花角氏の本心が原発の再稼働推進であることは明らかなのに、こういう全面広告を載せるとはまさに詐欺行為に等しいものです。
 そんな風に選挙民を騙って当選を果たした以上、花角氏はそれを厳守すべきだし、新潟県民もこの広告を肝に銘じておくべきです。
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【新潟県知事選】
自公候補「職を賭す、出直し選挙」を否定 県民に理解して頂いて再稼働
田中龍作ジャーナル 2018年6月9日
「脱原発の社会を目指します」。選挙戦最終日の9日朝、地元紙の雄『新潟日報』に全面広告が載った。広告主の名前を見て田中は腰を抜かした。広告主は自公が推す花角英世候補なのである。
 
 花角氏は「職を賭して信を問う」と述べ、(再稼働について)判断を下した後に辞職し出直し知事選を行う方針 ― 時事通信(5月24日)が配信した記事だ。
 
 9日夕にあった街頭演説の後、田中は上記の記事について花角候補に質問した―
 
田中  「報道にあったように出直し選挙をするのか?」
花角候補「出直し選挙という言葉はひと言も使ってない。信を問うと言った」
 
田中  「信を問うとは具体的にどうするのか?」
花角候補「検証作業()がどの段階でおわるのか分からないので・・・(中略)責任を持って判断して、それを県民に示して理解頂けるかという作業が必要」
 
      検証作業とは米山前知事の原発政策で「3つの検証」と言われる。「福島原発事故の原因検証」「原発事故が健康と生活に及ぼす影響の検証」「万一原発事故が起こった場合の安全な避難方法の検証」の3つである。
 
 花角候補の本音が出た瞬間だった。言葉通りに解釈すればこうだ―
 かりに花角氏が知事になったとして検証結果が出たとする。検証結果を見た花角知事が「再稼働OK」と判断すれば、福島原発事故を起こした東京電力の柏崎刈羽原発は、再稼働するのである。原子力規制委員会の御墨付きはすでに得ているのだから。
 
 9日夕方、今回の選挙を象徴するハプニングが新潟駅前で起きた。脱原発運動を続けている市民集会のすぐ傍で、花角候補の街宣車が赤信号のため止まったのである。
 ある男性は「再稼働させないのか? させるのか? はっきりしろ」と迫った。花角氏は不機嫌な顔をしてソッポを向いた。支持者の前で見せる笑顔とは、全く別人格の顔だった。
 
 選挙情勢の調査分析では定評のある報道機関によると、両陣営は互角。投票率が前回並み(53・05%)であれば、野党共闘の池田候補が勝つ。投票率が50%を切るようなことになれば、自公の花角候補が勝つ。
〜終わり~