新潟日報 2016年5月25日
燕市は24日、東京電力柏崎刈羽原発の重大事故に備えた避難計画を策定した。原発からおおむね5~30キロ圏の避難準備区域(UPZ)に住む387人が対象。屋内退避を基本とし、状況に応じて原発から30キロ以上離れた分水北小学校に避難する。
燕市の策定により、県内の30キロ圏内の自治体すべてで避難計画がそろった。
避難計画では、大河津分水路左岸地区の渡部、真木山、幕島、大川津興野、下中条をUPZに指定した。原発事故が発生した場合は屋内退避し、放射線量の測定結果に基づいて原発から31キロ離れた分水北小への避難を、市が指示する。避難には自家用車を使い、交通渋滞を避けるために乗り合いを呼び掛ける。自家用車で避難できない住民は、地区集会所に集合し、バスで避難する。
また避難者支援として、長岡市の2万8535人を、弥彦村とともに市内の小中学校体育館などで受け入れる。
燕市は2月に市議会議員協議会で避難計画案を説明し、4月に該当地域で住民説明会を実施。24日、官民の関係者らで構成する市防災会議で策定の了承を得た。