相次ぐ疑問、要望、不安
東海第二原発の過酷事故に備えた避難計画案をまとめた東海村は17日、村民らを対象に意見交換会を開きましたが、出席者からは計画に対する疑問や、実効性について不安の声が上がりました。
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東海第二・東海村避難計画案
村民向け意見交換会で相次ぐ疑問、要望、不安
東京新聞 2016年5月19日
東海村に立地する日本原子力発電東海第二原発の過酷事故に備えた避難計画案をまとめた東海村は十七日、村民らを対象に意見交換会を村内二カ所のコミュニティーセンターで開いた。出席者からは計画に対する疑問や、実効性について不安の声があがった。 (山下葉月)
村は、事故が起こった時、全村民三万八千人を取手、守谷、つくばみらいの三市に開設する七十カ所の避難所に避難させる計画案を明らかにした。原則、自家用車を使い、常磐自動車道や北関東自動車道を通って逃げる。村民らの意見を計画に反映させ、今秋にも完成を目指す。
この日は石神、真崎両地区のコミュニティーセンターで意見交換会を開き、村民ら計六十人が出席した。村防災原子力安全課の担当職員が計画案の概要を説明した後、村民らの質問を受け付け、意見を聞いた。
会場からは、事故が起こることを前提に「村民一人一人に合ったリアリティーのある避難計画をつくってほしい」という要望や、「一カ月で自宅に帰れるわけではないので、避難先での生活が心配」といった声が上がっていた。
主婦の深谷満喜子さん(73)は、計画案を聞いても避難を固辞し、「自宅に待避している人のことも考えてほしい」と訴えた。
村は十九、二十二の両日も、村内四カ所で説明会を開く。計画案に対する意見もインターネットや郵送で来月十六日まで受け付ける。