東京新聞 2016年5月25日
東海村が今月、発表した日本原子力発電東海第二原発(東海村)の過酷事故に備えた避難計画案に対し、村内の主婦でつくる「リリウムの会」が二十四日、広域的な避難訓練の実施と計画案を検証する第三者機関の設置を求める請願を村議会議長に提出、同日受理された。
請願書によると、今年三月、大津地裁が、関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の運転を差し止める仮処分を決定した際、避難計画の不十分さを指摘したことから「実効性のある避難計画の策定は困難」と主張。「現実的な想定の下で避難訓練を行い、改善点を計画に反映すべきだ」と訴えている。
会は二〇一三年五月にも、具体的な避難計画ができるまで原発の再稼働を認めないよう訴えて請願。一五年十一月、特別委員会は「村が避難計画を策定中で、審議できない」として採決を回避した。 (山下葉月)