南日本新聞 2016年5月14日
熊本地震を受け、国内の原発で唯一稼働する九州電力川内原発(薩摩川内市)の安全性や避難計画に不安が広がっていることについて、伊藤祐一郎知事は13日の定例会見で、川内原発周辺では今回のような地震は起きないとの考えを示し、「少なくとも文献上ないので少々安心。緊急性は感じなくていい」と述べ、避難計画などを見直す必要はないとの見解を明らかにした。
熊本地震では、自宅倒壊で車中泊を余儀なくされる人が相次いだ。川内原発で重大事故が起きた場合の避難計画では、5キロ以遠の住民はひとまず屋内退避することになっており、大地震との複合災害時の実効性に疑問や不安の声が上がっている。