2018年9月26日水曜日

26- 東海第二原発 新規制基準に適合

 首都圏唯一の「老朽」原発である原電東海第二原発が、新規制基準に適合と認められました。
 原電は立地自治体以外の周辺5市にも「実質的な事前了解権」を拡大する全国初の安全協定を結んでいるので、簡単には再稼働の同意は得られないと思われます。
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東海第2原発  新規制基準に適合、被災原発では初の合格
毎日新聞 2018年9月26日
 原子力規制委員会は26日の定例会で、日本原子力発電が再稼働と最長20年間の運転延長を目指している東海第2原発(茨城県東海村、110万キロワット)の安全対策について、新規制基準に適合したことを示す審査書を正式決定した。2011年の東日本大震災で被災した原発では初の合格となった。 
 
 東海第2は首都圏唯一の原発。再稼働に必要な地元同意について、原電は立地自治体以外の周辺5市にも「実質的な事前了解権」を拡大する全国初の安全協定を結んでおり、難航も予想される。また30キロ圏内には約96万人が暮らしており、事故の際に住民をどう避難させるかが大きな課題だ。 
 原発の運転期間は原則40年で、規制委が認めれば1度だけ最長20年間延長できる。このため東海第2は運転開始から40年の前日の11月27日までに、今回の新規制基準適合に加え、設備の工事計画と運転延長の二つの審査をクリアする必要がある。両方とも実質的な審議はほぼ終えており、期限内に認可される見通しだ。 
 原電は安全対策工事を21年3月までに終える予定で、実際の再稼働はそれ以降になる。 
 
 原電は14年5月、東海第2の安全審査を申請。想定する最大の地震の揺れ(基準地震動)を1009ガル(ガルは加速度の単位)、最大の津波の高さを17.9メートルとし、防潮堤建設などで安全対策を強化するとした。 
 安全対策費には1740億円が必要とされ、規制委が資金確保を合格の前提条件としたため、原電は東京電力と東北電力から支援を受ける方針を示した。規制委は7月、事実上の合格証となる「審査書案」を了承し、一般から1259件の意見が寄せられたが、大きな修正は無かった。 
 
 安全審査の合格は8原発15基となり、事故を起こした東電福島第1原発と同じ沸騰水型(BWR)では、東電柏崎刈羽原発(新潟県)に続き2例目。【岩間理紀】 .