新潟県は10日、福島原発事故などをテーマに設けた3つの検証委員会のうち「避難委員会」の会合を県庁で開き、柏崎刈羽原発で重大事故が起きたときの住民への情報伝達の方法などを検討しました。
委員からは「情報の伝達にメールも使うべきではないか」「ドローンを使い、放射線をモニタリングする体制の整備が重要ではないか」といった意見が出されました。
関谷直也委員長からは「東電の説明は具体的な改善策がなく不十分だ」と苦言が呈されました。
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「実効性ある計画議論」 新潟知事就任後初の原発検証委
産経新聞 2018年9月11日
(新潟)県は10日、東京電力福島第1原発事故などをテーマに独自に設けた3つの検証委員会のうち「避難委員会」の会合を県庁で開いた。花角英世知事の就任後、検証委の会合が開かれたのは初めて。柏崎刈羽原発(柏崎市、刈羽村)で重大事故が起きたときの住民への情報伝達の方法などを検討した。
避難委は災害医療や法律学、交通工学などの専門家9人で構成され、会合で花角知事は「実効性のある避難計画の作成に向け、しっかり議論を深めてほしい」と要望。出席した東電の担当者が、福島事故の教訓を踏まえて緊急時の情報発信に関して改善した点などを説明した。
委員からは「情報の伝達にはファクスだけでなく、メールも使うべきではないか」「(小型無人機の)ドローンを使い、放射線をモニタリングする体制の整備が重要ではないか」といった意見が出された。
会合後、報道陣の取材に応じた関谷直也委員長(東大大学院特任准教授)は「住民の安全を守ることが大事であり、避難を促す際の課題をもう少し整理していきたい」と強調する一方、東電の説明について「具体的な改善策がなく不十分だ」と苦言を呈した。