「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」の会長を務めている吉原毅氏(元城南信用金庫
理事長)は、我孫子市で講演し、
「原発を即時ゼロにすれば日本経済は大発展する。地域でお金を回す『幸せな経済』につながる」、「原発の発電コストは高く、膨大な死の灰を使用済み核燃料という形で作り出すので貯蔵する費用がかかる」
と、原発を否定するとともに、
「田畑や耕作放棄地にソーラーパネルを設ければ、農家の現金収入が増える。農業の後継対策になる」「自然エネルギーの設備投資に15兆円を充てれば、倍の30兆円の経済効果をもたらす」
と自然エネルギーの優位性を強調しました。
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「原発事故 学んでいない」 城南信金 元理事長・吉原さん、我孫子で講演
東京新聞 2018年9月22日
原子力利用を取りやめ、自然エネルギーの普及推進を呼び掛けている城南信用金庫(東京)の吉原毅元理事長が「原発を即時ゼロにすれば日本経済は大発展する」と題して、我孫子市のけやきプラザで講演した。吉原さんは「福島第一原発事故の深刻さを知らないのは日本人だけ」と、海外との認識格差を指摘し、原発依存からの脱却が「地域でお金を回す『幸せな経済』につながる」と主張した。 (堀場達)
吉原さんは、東日本大震災以降、中国や欧州をはじめ、海外で自然エネルギー利用が伸びている具体例を挙げて「福島の事故で学んでいないのは日本だけ」などと、政府や企業社会の現状を批判。原発の発電コストについて「高い。一日に広島型原爆三個分の死の灰を使用済み核燃料という形で(原発寿命の)三十~四十年出し続ける。貯蔵する費用もかかる」と話した。
国内の原発の多くが運転を停止し、高速増殖原型炉もんじゅ(福井県敦賀市)の廃炉決定で、使用済み核燃料を再利用する核燃料サイクル政策が破綻した現状を踏まえて「原発稼働は必要ない」と指摘。「田畑や耕作放棄地にソーラーパネルを設ければ、農家の現金収入が増える。農業の後継対策になる。仮に自然エネルギーの設備投資に十五兆円を充てれば、倍の三十兆円の経済効果をもたらす」と持論を展開した。
吉原さんは同信用金庫の理事長時代、店舗で使う電気を東京電力から購入するのをやめ、自然エネルギーを用いる電力会社に切り替える対策を進めた。脱原発の論客として知られ、首相経験者の小泉純一郎さん、細川護熙さんらと設立した「原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟」の会長を務めている。
市民グループの「さようなら原発」あびこが、講演会を企画した。