2018年9月14日金曜日

米ハリケーン 予想進路上に原発6カ所 一部に懸念

 大型ハリケーンが最悪で米国で稼働中の6カ所の原発を襲う可能性があるということです。
 まともに上空を通れば強風と潮位の上昇の二つの被害に遭うということです。
 日本の防風設計は、室戸台風の60m/秒を基準にしていますが、米国ではもっと高いかも知れません。大事に至らないといいのですが・・・
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米ハリケーン 予想進路上に原発6カ所 一部に懸念
CNN 2018年9月13日
(CNN) 大型ハリケーン「フローレンス」が米東部沿岸に接近する中で、米連邦緊急事態管理局(FEMA)当局者は13日までに、フローレンスの予想される進路上の6カ所に原子力発電所がちょうど位置しているものの現段階で安全性に問題はないだろうとの見解を示した。
ただ、一部の原子力専門家らは洪水や豪雨が発生すれば、原発の防御態勢を突き崩す恐れがあるとの懸念を示した。公共政策などを提言する組織「憂慮する科学者同盟」は一部の原発は洪水対策などに関する対応策の情報が十分に公開されていないと指摘した。
 
フローレンスの予想進路上にあるノースカロライナ、サウスカロライナ両州には米企業「デューク・エナジー」が操業する原発が6カ所にある。この中でノースカロライナ州ローリー近くにある「ブランズウィック原発」と「シアロン・ハリス原発」は上陸予想地点に最も近い原発。憂慮する科学者同盟がハリケーン対策で不安視しているのはこのブランズウィック原発となっている。
 
FEMA幹部はメディアとの電話会見で、これら原発の建物は明らかに強固で、非常事態時に使用出来る発電機も備えていると説明。ハリケーン襲来後の原発への影響については迅速に調査するとし、この時点で原発に関する全ての問題点への懸念はないと言い切った。
一方、憂慮する科学者同盟によると、デューク・エナジー社は2012年、米原子力規制委員会(NRC)に対しブランズウィック原発の数百カ所で浸水対策の障壁の消失や欠陥が判明したとの報告書を提出したと指摘。この問題に関して15年にNRCに再度出された報告書は公表されていないとも説明した。
NRCの報道担当者は、この2度目の報告書が公開されていないのなら治安対策上、機微な問題が含まれていた可能性があるともした。ただ、15年の報告書の公開などに関する位置付けについては承知していないとも述べた。
 
その上で、今回のフローレンス接近を受け、同原発の暴風雨対策を調べたとし、NRCが指示する規定に合致したことに満足しているとも語った。
原発における浸水対策への懸念は、2011年の東日本大震災に伴う東京電力福島第一原子力発電所事故以降、一層高まっていた。
 
フローレンスは米東部時間の12日午後11時(日本時間13日午後0時)現在、ノースカロライナ州ウィルミントンから東南東へ約451キロ離れた海上にあり、最大風速は約49メートル。勢力の規模は5段階で下から2番目のカテゴリー2。
今週末にノースカロライナ州へ上陸し、その後、進路を緩やかに左へ向けると予想されている。同州は安全に脅威を及ぼしかねない高潮、突風や豪雨に見舞われる可能性があり、サウスカロライナ州の多くの地域も危険な状態に陥る恐れがある。